研究課題/領域番号 |
22K10777
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 四国大学短期大学部 |
研究代表者 |
長尾 多美子 四国大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (40716049)
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研究分担者 |
桑原 知巳 香川大学, 医学部, 教授 (60263810)
池田 敬子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (60331807)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 障害者(児)支援施設 / 事業続計画(BCP)計画 / 感染症 / 事業続計画(BCP) / アウトブレイク / 事業継続計画 / BCP / Web入力システム |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルスパンデミック禍において、多くの障害者(児)施設ではクラスターの発生等により事業継続が困難となっている。厚生労働省より提示されているBCP作成ガイドラインには、①体制の整備、②緊急時連絡網の構築、③職員・利用者の健康管理、④備品管理、⑤業務レベル分類、⑥連携施設からの人員の確保、⑦医療機関との連携が示されており、特に⑤、⑥、⑦は感染管理専門家の支援を得て検討することが求められる重要項目である。 本研究では、感染管理専門家からの支援を得ることが困難な多くの施設において、実情に応じた事業継続の可否をシミュレーションすることができるシステムの構築を目指している。
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研究実績の概要 |
令和5年度は『感染リスクフェーズ表の作成』と『BCP作成支援システムのプロトタイプ作成』に取り組んだ。 1.『感染リスクフェーズ表の作成』 前年度に実施した複数の障害者(児)施設を対象としたアンケート調査やインタビュー調査の結果、および研究協力施設との打ち合わせなどから、事業を継続するうえで最も重要な条件は「業務内容の調整」と「職員の確保」であることが明らかとなった。「業務内容の調整」は、直接介護を行う生活支援員の業務のリストアップを行ったうえで、「継続業務」「追加業務」「削減業務」の3つに分類し、縦軸に配置した。次に「職員の確保」は、生活支援員の感染率と利用者の感染率の組み合わせについて様々なケースを想定し、事業継続への影響度別に横軸に配置した。クラスターが発生した場合、利用者の感染率よりも生活支援員の感染率が事業継続には多大な影響を及ぼすことが聞き取り調査から明らかとなったため、両者の感染率の組み合わせと3つに分類した業務の組み合わせの妥当性について、研究協力施設の職員と協議を重ねフェーズ分類表(感染症発生数に応じた危険度分類)を実行可能な設定となるよう調整を進めている。 2.『BCP作成支援システムのプロトタイプ作成』 前年度に検討した「感染症発症者及び感染対策状況に基づく感染対策リスク評価」をもとに、研究協力施設の生活支援員を中心に聞き取り調査を行い、質問項目を再検討した。施設情報(感染管理体制、利用者特性、環境特性、関係機関との連携)と、生活支援員の感染者数(欠勤者数)、利用者の感染者数を入力すると、当該施設のフェーズ分類表が出力されるプロトタイプ作成に取りかかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
『感染リスクフェーズ表の作成』は本研究のコアとなる研究項目であった。フェーズ表作成時に必要な「業務内容の調整」と「職員の確保」に関して研究協力施設と詳細な打ち合わせを行い、収集した情報をもとに、システム(プログラミング)作成に取り組んでおり、当初の計画通りの進捗状況である。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は「事業継続計画(BCP)作成支援システム」のプロトタイプを完成させ、研究協力施設でのシミュレーションを繰り返し、信憑性と妥当性の検証を行う。実情にそぐわない場合は調整を行い、PDCAサイクルを繰り返し、システムの最適化を図っていく。
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