研究課題/領域番号 |
22K10780
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
武田 佳子 三重大学, 医学部, 助教 (80581199)
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研究分担者 |
望木 郁代 三重大学, 医学部, 講師 (20369614)
奥川 喜永 三重大学, 医学部附属病院, 教授 (30555545)
辻川 真弓 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 教授 (40249355)
北嶋 貴仁 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30586772)
藤原 拓海 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (80937251)
井上 佳代 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 准教授 (40378295)
坂口 美和 (荒木美和) 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (90340348)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | がん遺伝子パネル検査 / 心理的影響 / 進行・再発がん / 心理的サポート / 意思決定 / 多職種連携 / 看護支援 / 緩和ケア |
研究開始時の研究の概要 |
2019年にがん遺伝子パネル検査の保険収載が認められた。この検査によって、複数の遺伝子変異を見つけ出すことができるようになり、より適切な治療や薬剤選択をすることが可能となった。しかし、検査結果は治療につながらない場合が多いため、患者の心理的負担は大きく、様々な面で支援が必要である。がんゲノム医療の提供体制は急速に整備されており、支援を求める患者が増加することが予測される。本研究では、インタビューやアンケートを実施し、がん遺伝子パネル検査を受ける患者に対する看護支援を開発することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、がん遺伝子パネル検査を受ける患者の認識や感情と患者が看護師に求める支援、がん遺伝子パネル検査における看護実践、がん遺伝子パネル検査における多職種が看護師へ求める役割を明らかにし、がん遺伝子パネル検査を受ける患者に必要な看護支援を開発することである。 前年度の文献検討から、がん遺伝子パネル検査ががん患者に及ぼす心理的影響が大きいことが明らかとなったため、心理的影響を詳細に評価できるように、予定していたインタビュー調査を見直した。エドモントン症状評価システム改訂版 日本語版(ESAR-r-J)、不安の評価(GAD-7)、抑うつ評価(PHQ-9)を用いた詳細な評価法の導入を検討し、それぞれの尺度開発者へ使用許諾申請中である。また現在、所属機関への倫理審査委員会へ申請中であり、倫理審査承認後からインタビュー開始できるよう、研究フィールドの調整をはかっている。研究メンバーでの検討により、がん遺伝子パネル検査を受ける患者に対し医師以外の職種による支援がほとんど行われておらず看護支援を含め多職種連携において課題があることが確認された。さらに、前年度に行った文献検討をスコーピングレビューの手法を用いて見直し、現在取り組んでいるがんゲノム医療における研究における研究の位置づけを明確にし、前年度の研究結果の信頼性の向上をはかった。本研究で得られた知見を国際的に発表するため、論文の執筆を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の本研究の計画では、インタビュー調査による調査手法を予定していたが、エドモントン症状評価尺度(ESAS-r-J)、不安の評価(GAD-7)、抑うつ評価(PHQ-9)の導入の検討や心理的負担の少ないインタビューのタイミングを検討するため、進捗に遅れが生じた。現在、倫理審査委員会へ申請中であるため、承認を得られ次第、速やかに調査を開始することで対応したい。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、患者の認識や感情と患者が看護師に求める支援、がん遺伝子パネル検査における看護実践、がん遺伝子パネル検査における多職種が看護師へ求める役割を明らかにすることを目的としている。これまでの文献検討から明らかとなった心理的影響をもとに、患者視点での影響と必要な支援を明確にするため、2024年度は、エドモントン症状評価システム改訂版(日本語版)、不安の評価(GAD-7)、抑うつ評価(PHQ-9)を用いた心理尺度を併用したインタビュー調査を実施する予定である。この調査を通じて、患者が具体的に求める支援の内容を分析し、看護実践や看護支援への示唆を検討していく。
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