研究課題/領域番号 |
22K10788
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 公立小松大学 |
研究代表者 |
松井 優子 公立小松大学, 保健医療学部, 教授 (00613712)
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研究分担者 |
久村 和穂 (石川和穂) 金沢医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00326993)
紺家 千津子 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (20303282)
西部 明子 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (30336458)
大貝 和裕 金沢大学, AIホスピタル・マクロシグナルダイナミクス研究開発センター(保), 准教授 (40706983)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アピアランス / 外見 / 理容 / 美容 / がん / がん治療 / 理容師 / 美容師 / ICT |
研究開始時の研究の概要 |
抗がん剤の副作用として高確率で出現する脱毛や皮膚障害などはアピアランス(=外見)を阻害する。アピアランスの阻害はがん患者の精神的負担に加え就労などの社会参加を阻害する。研究チームは、理容師・美容師の力を引き出しがん経験者を社会が支える力として活用することを目指し「理容師・美容師を対象としたアピアランス支援のための教育プログラム」を開発し効果を検証した。本研究は、次の段階として、教育プログラムを終了した理容・美容師と、がん経験者が相互連携するためのICTツールの開発をめざすものである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、理容師・美容師とがん経験者が互助的につながる場となるICTツールを開発し、評価することを目的としている。がん経験者のアピアランス(外見)に関する問題は、がん経験者の心理的負担になるばかりでなく、がん経験者の社会参加や就労を阻害し、経済的な負担の増加をもたらし、QOL(生活の質)を低下させる要因となる。さらに2人に1人ががんに罹患する本邦の社会において、がん経験者は就労人口の多くを占めることから、社会経済にも大きな影響を及ぼす重要課題である。 しかし、がん経験者にとってアピアランスの問題は生命の危機に直結しないことから医療者に相談することを遠慮してしまう、退院後の医療者が密にかかわることが少なくなった時期に生活していく中で新たな問題が展開するなどの特徴があることから、医療者が介入することが難しいことが考えられる。 本研究チームは、このアピアランス問題の解決手段として、がん経験者が普段から継続して利用している身近な存在であり、社会に多く存在する理容業・美容業に可能性を見出し、これまで理容師・美容師を対象としたがん経験者の外見に関する研修会を継続して開催してきた。この研修会の短期評価の結果として、理容師・美容師のがん患者が抱えるアピアランス問題への関心の向上、がん経験者に理美容の専門家として支援することの可能性と意欲の向上、がん患者に相対することの不安の減少などの効果を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度に第3回の理容師・美容師を対象としたアピアランスケア研修会を開催した。令和4年度中に研修参加者から、研修の成果情報を収集し、研修プログラムの修正とe-ラーニング化の試作版を作成する予定であったが、研修会が3月の開催になったため、現在はアンケート調査用紙を回収中であり、プログラムの修正が遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、引き続き研究チームが行った研修会を終えた理美容師を対象に研修の効果の検証を行う。さらに、研修を終えた理美容師から、アピアランスケアを求める理美容院の利用者とのコミュニケーションツール作成のための基礎的情報の収集、利用者側のニードの抽出を行う。
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