研究課題/領域番号 |
22K10801
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
河田 照絵 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (40438263)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | Advance Care Planning / 慢性呼吸器疾患 / ACP |
研究開始時の研究の概要 |
非がん性疾患である慢性呼吸器疾患は長期にわたって段階的に病期が進行し、病期の移行に応じた療養のあり方の選択や意思決定を繰り返し行う必要がある。この病期の移行に合わせた意思決定を支えるプロセスそのものが対象者の生活やQOLの維持に重要である。疾患の発症から現在に至るまでの、選択や意思決定のプロセスはACPそのものであるが、それらはACPとして認識されにくい。また、プロセスとしての支援のあり方は明らかになっていない。 本研究では、病期移行のプロセスに合わせ慢性呼吸器疾患患者のACPの意思決定を支えつつ、患者が家族、患者にとっての重要他者、医療者とACPを共有するための看護ケアモデルの構築を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は、慢性呼吸器疾患患者の病期の段階的な移行や病みの軌跡に合わせ、患者が家族、医療者とAdvance care planning(以下ACPとする)を共有し、意思決定を支えるための看護ケアモデルの構築をすることを目的としている。本年度は前年度までに実施した熟練看護師のインタビュー結果と文献検討から慢性呼吸器疾患を持つ人へのACPを継続的に支援するための看護モデルについて検討を行った。 看護モデルについては文献検討から、本研究では看護師の立場から慢性呼吸器疾患をもつ人やその家族、重要他者に対して病期が推移していく過程の中でどのような支援が可能かを明らかにすることを目的としている。そこで、McEVoyら(1979)の示した看護介入モデルの開発プロセスに示されているコンポーネントをもとに「前提、信念、価値観」「望ましい状況」「対象となる人」「看護師の役割」「介入の焦点」「状況」「成果」「過程」「成果の基準」「看護師の役割」「看護活動」についての要素の視点から検討を行った。先行研究の結果と文献検討から慢性呼吸器疾患を持つ人とその家族のACPや意思決定を継続的に支援する看護モデルの原案を作成し、臨床経験の豊富な熟練看護師(認定看護師や専門看護師)、また、慢性呼吸器疾患を持つ人や家族に対して実践・研究経験のある研究者とともに看護モデルについてグループディスカッションを重ね、看護モデルの精錬を行っていくための準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度、先行研究、文献検討から看護モデルの構築のプロセスについて検討し、質問紙調査を予定していたが、慢性呼吸器疾患を持つ人、家族に対する質問紙調査については対象者へ質問紙調査を行うことで、心身への負担、影響があることを検討し、研究計画について見直しを行った。先に看護モデルを検討することで、より具体的な介入やアウトカム等を検討の後に、慢性呼吸器疾患を持つ人や家族を研究協力者とした研究につなげていくこととした。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に研究計画の見直しを行った結果を踏まえ、本研究の目的である慢性呼吸器疾患を持つ人の病期の段階的な移行や病みの軌跡に合わせ、日本の医療状況や文化的な背景を 含んだ慢性呼吸器疾患患者に特化したACPの意思決定を支えつつ、慢性呼吸器疾患患者が家族、重要他者、医療者とACPを共有し、意思決定を支えるための看護ケアモデルの構築に向けて、日々、実践を行っている実践家である熟練看護師、実践経験、研究経験のある研究者を研究協力者として看護モデルの精錬のための研究的取り組みを行っていく予定である。
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