研究課題/領域番号 |
22K10815
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 神戸市看護大学 |
研究代表者 |
池田 清子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (60224755)
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研究分担者 |
波田 弥生 園田学園女子大学, 人間健康学部, 教授 (00438251)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | バセドウ病患者 / レジリエンス / 女性 / 質的研究 / 看護 / バセドウ病 / 発達 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、バセドウ病の女性のレジリエンスを探究することである。バセドウ病は慢性疾患のなかでも薬物治療、手術療法、放射線治療により生命予後が良い疾患として理解されているが、専門医は少なく、薬剤調整や治療選択はオーダーメードであり寛解と再燃を繰り返す。このような疾患の性質から患者のQOLは低いことが明らかとなっている。本研究では、好発年齢が20~40歳である女性患者が就職、結婚、妊娠・出産といったライフイベントに直面したとき、どのようなストレスや苦悩に直面し、そこから回復したのかについて、レジリエンスのメカニズムモデルをもとに複数の質的研究の手法により現象を探究するものである。
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研究実績の概要 |
2023年度は、バセドウ病の治療やケア経験が豊富な医療者9名を対象にインタビュー調査を行い、質的に分析を行った。28サブカテゴリ、8カテゴリが抽出された。カテゴリを【】で示す。BD女性にとっての逆境の要因には【BD悪化の要因はライフイベントや職場のストレスや忙しさ】【BD悪化の要因は薬物治療のコンプライアンスの悪さ】の2カテゴリと10サブカテゴリであった。逆境に関連することは【周囲の支援がなく孤立状態】の1カテゴリと6サブカテゴリであった。回復に影響する内容は患者と医療職者の2つがあった。患者によるのは【他疾患による受診や更年期症状でBDを見直す】【患者が気づくと行動が変わる】の2カテゴリと3サブカテゴリで、医療職者によるのは【治療選択の意思決定と薬物治療継続の支援】【患者の感情に寄り添い安心してもらう】【患者の不安や悩みを聞いてくれるボランティア相談員や心理カウンセラー】の3カテゴリ9サブカテゴリであった。BD女性のレジリエンスの視点から看護について考える。1つ目は服薬コンプライアンス支援で、女性のライフイベントや仕事を考慮することが必要である。2つ目は患者が心理社会的ストレスや自分に気づける支援である。自身への気づきは逆境による否定的な影響を抑え回復にとって重要である。3つ目は孤立への支援で、患者の感情に寄り添い共感的に関わることは安心感や医療職者への信頼につながると考える。4つ目は治療継続の支援である。薬物治療の効果は個人差があることから個々の患者が必要としている治療に関する情報を丁寧にわかりやすく提供することは患者の回復にとって重要であると考える。この結果は看護系学会に発表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の第2段階は、女性患者へのインタビュー調査であるが、研究の倫理審査の準備が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今年前期中に第2段階の研究計画書の倫理審査を受審し、後期に、インタビュー調査ができるようにすすめる計画である。
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