研究課題/領域番号 |
22K10823
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
異儀田 はづき 東京女子医科大学, 看護学部, 助教 (70601293)
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研究分担者 |
古屋 健 立正大学, 心理学部, 教授 (20173552)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 多職種連携 / 看護師 / チームワーク / 精神科 / 精神看護 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、精神科医療における多職種連携の重要性は増しており、各専門職には互いの専門性を結集させ、効率的・効果的に行う連携が求められている。しかし、精神科医療における多職種連携のあり方は未解明な部分が多い。そこで本研究では、精神科医療における多職種連携の実態を明らかにし、その効果への影響要因を解明する。その過程で多職種連携を評価するための評価尺度を開発し、より良い多職種連携を実現するための具体的方法を提言する。
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研究実績の概要 |
2023年度は、①前年度調査の分析の継続、②「精神科医療機関の多職種連携の実効性を高める心理的安全性の実際」を実施した。 ①「精神科医療と精神科以外の診療科における多職種連携のチームワークの比較に関する研究」の分析では、精神科と他の診療科における多職種連携のプロセスや問題と成果の因果関係を明らかにする基本モデルを検討した。多職種連携の問題(コミュニケーション問題、カンファレンス問題、連携不全問題、医師問題、チーム外問題、対患者家族関係問題)、チーム形成準備(目標、計画、役割分担)、チーム機能(適切な意思決定、点検評価、凝集性)、成果を用いて共分散構造分析を行った。最も適合度が高かったモデルでは、成果に直接影響を与えるプロセスの中心的要素はチーム機能であった。また、コミュニケーション問題、カンファレンス問題、連携不全問題、医師問題、チーム外問題の個別の問題は連携不全問題に集約され、対患者家族関係、チーム形成準備を媒介として、チーム機能に影響を与えていた。次に、多母集団分析により、4種の診療科間の比較を行ったところ、パス係数の大きさに差が認められたのは,チーム外問題から連携不全問題へのパス、医師問題から連携不全問題へのパス、連携不全からチーム形成準備へのパスだった。 ②「精神科医療機関の多職種連携の実効性を高める心理的安全性の実際」の調査は、前年度調査で多職種連携のプロセスの阻害要因は明らかになったものの、多職種連携の成果に影響するプロセスを高める要因の特定が課題となったため、実施した。目的を精神科医療機関の多職種連携の実効性を高める要因として心理的安全性に着目し、心理的安全性に影響を与えるリーダーやメンバーの行動を参与観察より特定することとした。2023年9月~2024年3月に、2施設3病棟計17回の多職種カンファレンスに参与観察し、補足的インタビューと質問紙調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は当初の計画通り、前年度調査の分析を継続し、そこで明らかになった課題をもとに、実際の臨床で多職連携の実効性を高めるためのリーダーやメンバー行動の実際を心理的安全性に着目し、連携の参加者の発言や雰囲気、採られている手順を記録した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、連携の実効性を高めるまたは影響が大きい項目を厳選し、現場で使用可能な多職種連携を評価するチェックリストの試案を作成し、試行をする予定である。 2023年度調査の参与観察では、大半の多職種カンファレンスが円滑に進み、すでに心理的安全が高い多職種チームがほとんどであった。そのため、多職種連携における困難さをどのように解消したかという点については、情報が不足している。臨床では、日常的に生じる多職種連携の問題や困難に対し、様々な工夫が講じられ、結果的に多職種連携の成果が生み出されている。 そのため2024年度は、精神看護系の学会で交流集会やワークショップを開催し、①精神科医療機関の多職種連携で生じる問題点と工夫に関する事例収集、②精神科多職種連携経験者にによるチェックリストの試行を予定している。
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