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がんゲノム医療での遺伝性腫瘍診断目的による患者・家族への医療者間連携に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K10840
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58060:臨床看護学関連
研究機関鳥取大学

研究代表者

笠城 典子  鳥取大学, 医学部, 准教授 (60185741)

研究分担者 鈴木 康江  鳥取大学, 医学部, 教授 (10346348)
粟野 宏之  鳥取大学, 研究推進機構, 教授 (30437470)
前垣 義弘  鳥取大学, 医学部, 教授 (80252849)
岡崎 哲也  鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (30465299)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード遺伝性腫瘍診断 / コンパニオン診断 / 遺伝カウンセリング / クライエントの思い / 家族支援 / 医療者間連携
研究開始時の研究の概要

がんゲノム医療において治療薬選択のためのコンパニオン診断は、結果陽性の場合には治療薬適応の判断がなされるが、同時に遺伝性腫瘍診断になり、血縁者への影響が考えられる。陰性の場合は、遺伝性腫瘍の可能性は低下するが治療薬の適応にならない。本研究では、遺伝性腫瘍診断およびコンパニオン診断のため遺伝カウンセリングを受診したクライエントの気分・感情の変化、心理、希望、家族への思い、診断結果の受けとめについて調査し、診断目的別に特徴を明らかにする。その結果をもとに、がんゲノム医療におけるがん患者の思いを考慮した医療者間連携による効果的な療養支援および家系員の発症予防に関する看護研究を行う。

研究実績の概要

がんゲノム医療においてコンパニオン診断は、結果が陽性の場合は治療薬適応の判断がなされるが、同時に遺伝性腫瘍診断になり、関連がんの罹患の可能性と血縁者への影響が考えられる。陰性の場合は、遺伝性腫瘍の可能性は低下するが治療薬の適応にならない。本研究は、遺伝性腫瘍診断あるいはコンパニオン診断を受けた患者の認識・理解、診断結果の受けとめ、医療者への期待、家族に対する思いを明らかにし、患者・血縁者のがん予防行動、早期発見・早期治療、良好な家族関係形成に対する医療者間連携による効果的な対応を明らかにすることを目的とする。
本年度は、鳥取大学医学部附属病院遺伝子診療科を遺伝性腫瘍診断およびコンパニオン診断を目的に受診したクライエントを対象に、遺伝カウンセリングに関する認識、理解度、満足度、検査への期待、検査結果から考えたこと、家族への思い、医療者への要望等について、鳥取大学医学部倫理審査委員会の承認を得て、初診時、遺伝カウンセリング後、検査結果説明後に質問紙調査を開始した。当科を初めて受診し、研究協力が得られたクライエント3人に対し、初診時および遺伝カウンセリング後にアンケート調査を行い、回答を得た。受診目的は3人ともコンパニオン診断で、主治医からの説明を受け、紹介されて受診していた。受診については3人ともパートナーに相談していた。遺伝カウンセリングを受け、治療、遺伝、検査・検査結果、サーベイランス、家族への影響については2人が理解できていたが、1人は少し理解できたと回答していた。遺伝カウンセリングを受けて2人は気持ちの整理ができ、1人は整理できていなかった。遺伝カウンセリングでの相談内容を3人ともパートナーに伝えたいと思っており、その他、1人が母、子、兄弟へ伝えたいと考えていた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

がんゲノム医療が急速に進展し、治療薬選択のためのコンパニオン診断を対象とした悪性腫瘍が拡大している。遺伝性腫瘍関連腫瘍の家族歴がない患者もコンパニオン診断を実施し、検査説明時に血縁者への影響について理解、認識するクライエントもいる。また、コンパニオン診断結果が治療薬選択に関係するため、病状あるいは立場によって陽性・陰性どちらの結果になってもクライエントへ異なる心理的影響を与えることが考えられる。したがって、遺伝性腫瘍に関して、遺伝カウンセリングを受診したクライエントを対象に、遺伝カウンセリングに関する認識、相談内容、医療者の説明、理解度、満足度、検査への期待、医療者への要望等についての質問紙調査および遺伝学的検査を実施後、診断説明を受けた対象者に対して、検査についての思い、結果への期待、家族への思い等を明らかにするための質問紙調査項目の検討が必要となり、鳥取大学医学部倫理審査委員会への申請が遅れ、質問紙調査開始が遅れたためである。

今後の研究の推進方策

令和6年度は当院遺伝子診療科を遺伝性腫瘍診断およびコンパニオン診断を目的に受診したクライエントを対象に、遺伝カウンセリングに関する認識、相談内容、医療者の説明、理解度、満足度、検査への期待、検査結果から考えたこと、家族・クライエントへの思い、医療者への要望等について質問紙調査を行う。
①初診時、クライエントに対して情報収集(受診目的、受診までの経過、医療者からの説明・対応、家系図作成、等)後、受診のきっかけ、受診理由、誰についての相談なのか、事前に医療者からの説明の有無、受診することを相談した人は誰なのかについて初診時質問紙で調査する。遺伝カウンセリングを実施し、遺伝学的検査の希望の有無を確認する。その後、②遺伝カウンセリングでの説明の理解、気持ちが整理できたか、検査への期待、家族への対応、気にかかることなどについて質問紙調査(郵送にて回収)を実施する。遺伝学的検査後、検査結果告知を受けた対象者に対し、③検査結果の理解度、結果は期待したものか、結果は役立つものか、検査結果説明の満足度、血縁者に結果を伝えるか、結果より考えたこと、検査結果が家族との関係や家族に対する気持の変化に影響するか、医療者への要望等について質問紙調査を行い、分析・検討する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 鳥取大学医学部附属病院での遺伝性腫瘍の遺伝カウンセリングの現状2022

    • 著者名/発表者名
      青木智彩子、岡崎哲也、笠城典子、難波栄二、前垣義弘
    • 学会等名
      日本人類遺伝学会第67回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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