研究課題/領域番号 |
22K10842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
原田 奈穂子 岡山大学, ヘルスシステム統合科学学域, 教授 (70637925)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 災害 / 緩和ケア / DMAT / DPAT / DMORT / スフィアスタンダード |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、災害時の救命困難者および家族の苦痛緩和(緩和ケア) の現状と課題を明らか にする。本邦における災害時の重傷者におけるペインコントロールを含めた緩和ケア体制は 整っておらず、患者のみならず臨死期を共にした遺族や災害支援者の苦痛にも繋がっている。 本研究で災害時の緩和ケアモデル体制が提案できれば、患者家族および支援者の苦痛の除去 につながり、将来の災害医療者育成にも役立てることができ、その臨床的研究意義は大きい。
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研究実績の概要 |
本研究では、災害時の救命困難者および家族の苦痛緩和(緩和ケア) の現状と課題を明らか にする。本邦における災害時の重傷者におけるペインコントロールを含めた緩和ケア体制は整っておらず、患者のみならず臨死期を共にした遺族や災害支援者の苦痛にも繋がっているため、本研究で災害時の緩和ケアモデル体制を目指す。 1年目の STEP1では災害時および救急医療における緩和ケアの既存知を明らかにすることを 目的に、系統的文献レビューを行った。1)緩和ケアスクリーニングとニーズアセスメント、2)身体的、心理的、スピリチュアルな苦痛の緩和、3)スタッフのサポート、4)倫理的課題の4側面について国内外のデータベースと文献を用いて行った。 然災害による突発的な災害は、災害状況では生存不可能な傷病を抱えながら、あるいは生存不可能な合併症を発症しながら、数日から数週間の間は生存している。これらの患者もまた、症状のコントロールと心理社会的支援を必要とする。効果的な症状コントロールに必要な緩和ケアための医薬品や機器の最小必要限の治療キットは、非常にコンパクトでかつ安価なものである。 救急医療のために国境を越えてモルヒネなどの規制薬物を輸送できるようにするためのモデルガイドライはWHOから発表されている。したがって、救急救命チームは常に緩和ケアを提供するための装備を整えておくべきであり、人道支援組織は現地の医療従事者が十分な緩和ケアの訓練と物資を確保できるよう支援すべきであることが明らかになった。具体的な研究成果は現在論文投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
文献レビューに加えてWHOの緩和ケアに関するガイドラインを翻訳する作業が生じたため、多少の遅れがあるものの、資料文献を充実させることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2年目 STEP3では、災害従事者の緩和ケアに関する知識や実施状況を明らかにすることを目的として、質問紙調査を行う。対象はDMAT,DPAT、DMORT、日赤救護班等の災害医療支援チームとする。調査内容は基本属性、派遣回数、トリアージ経験の有無、STEP1の成果で明らかになった内容について、協力者の経験の有無や価値観を問う。
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