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日本版Moral Injury尺度の作成と信頼性・妥当性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 22K10850
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58060:臨床看護学関連
研究機関星槎大学

研究代表者

松枝 美智子  星槎大学, 大学院教育学研究科, 教授 (50279238)

研究分担者 安保 寛明  山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (00347189)
児玉 有子  兵庫大学, 大学院看護学研究科, 教授 (70336121)
増満 誠  福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (10381188)
高野 歩  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 薬物依存研究部, 室長 (00771883)
中本 亮  令和健康科学大学, 看護学部, 講師 (20782973)
池田 智  福岡大学, 医学部, 助教 (90759268)
光永 憲香  東北福祉大学, 健康科学部, 准教授 (30431597)
脇崎 裕子  純真学園大学, 看護学科, 講師 (90389487)
植田 愛 (安藤 愛)  福岡県立大学, 看護学部, 助教 (50809126)
高橋 葉子  山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 客員研究員 (20625016)
倉持 裕子  佐賀大学, 医学部, 看護職員 (70993517)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードMoral Injury / Moral resirience / 尺度開発 / 質的記述的研究 / アイテム・プール / 日本文化 / 日本版Moral Injury尺度 / 信頼性・妥当性の検証 / 看護師 / 道徳的傷つき / 道徳的苦痛 / COVID-19パンデミック / 医療者 / 混合研究法
研究開始時の研究の概要

先行研究では、Moral InjuryはCOVID-19患者に対応する医療者でも生じることが明らかになっている。MIの測定尺度は欧米で開発され、中国語版はあるが、日本語版は存在しない。そのため、日本の文化を加味した、COVID-19患者対応の医療者のMIを測定する日本版MISS-HPの作成を行い、信頼性と妥当性を検証する。Wild et al.(2005)が提唱する手順を踏んで尺度開発を行う。尺度の開発ができれば、COVID-19患者対応の医療者のMIのスクリーニング、医療者への支援の有効性の検証に活用できることが期待できる。

研究実績の概要

2023年度は日本の看護師に特有のMoral Injuryを探索するために、COVID-19大規模災害下で一般医療機関・精神科医療機関・訪問看護ステーションで働いた経験をもつ看護師を対象に質的記述的研究を実施した。その結果、原版の尺度にはない新たなアイテムを抽出することができた。医療・地域医療の別に関わらず、医師を頂点にしたピラミッド型のヒエラルキーがある中で、自分の権限の範囲でない問題について看護師は心理的苦痛を感じていたが、その中でも最大限患者(利用者)の権利を守るために看護師個人として、あるいはチームの一員として奮闘している様子が浮き彫りになった。また感染症法上の縛りにより、医療や在宅医療の現場の判断とは異なる判断が行政機関により行われる中で、看護師は自分の責任ではないにも関わらず自責感を持ち患者(利用者)の生命が簡単に軽んじられてしまうことに大きな苦痛と疑問を感じていた。そして看護師の中には患者(利用者)同様に、看護師自身の生命もまた軽んじられていることに義憤を感じている人もいた。
2022年度に実施した海外文献のレビューの結果と同様、質的研究においても個人・チーム・組織・行政機関・国というあらゆるレベルの状況に対して看護師はMoral Injuryを感じていることが明らかになった。更に質的研究においても文献研究同様、Moral InjuryだけでなくMoral resirienceと考えられるアイテムが個人だけでなくチームのレベルでもあることが明らかになった。
当初は欧米と日本の文化の違いがMoral Injuryにおいてもあるのではないかと考えていたが、文化に加えて制度・政策の影響も大きいことが明らかになったのは新たな知見である。
量的研究への準備として、原版の尺度の開発者から尺度の日本語への翻訳の許諾を得て翻訳し、バックトランスレーションが完了している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

訪問看護ステーションで働く看護師からのデータ収集は当初リクルートが困難で、年度末になりようやく協力者を得ることができたため現在データ分析中である。しかし原版の尺度のバックトランスレーションは終了しており予定よりも進捗しているため、「概ね順調に進展」と判断した。

今後の研究の推進方策

原版の尺度の日本語翻訳案については日本語と英語のニュアンスの違いに関して原版の作者と最終的な調整を行う予定である。今後は抽出された日本の看護師に特有のMoral Injuryのアイテムを質問項目の形に調整し、研究者間で検討すると共にエキスパート・パネルにより内容の信憑性を確認し、質問項目を精錬する。その後作成した日本版Moral injury尺度(案)を用いてパイロット・スタディを実施する。今後の研究についての詳細な研究計画書を作成して研究倫理審査を受審し、承認が下り次第研究協力候補機関を選定し、研究協力を依頼して調査を実施する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] COVID-19大規模災害下の国外の看護職者のMoral Injury2023

    • 著者名/発表者名
      光永憲香,松枝美智子,植田愛, 脇崎裕子,児玉ゆう子,増満誠 ,池田智,高野歩,安保寛明
    • 学会等名
      第43回日本看護科学学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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