研究課題/領域番号 |
22K10869
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
須田 果穂 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60883593)
|
研究分担者 |
山勢 博彰 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90279357)
田戸 朝美 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30452642)
山本 小奈実 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60574340)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 救急看護師 / 病院救命士 / タスク・シフト/シェア / ロールモデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、タスク・シフト/シェアを見据えた救急看護師の新たな役割を明らかにし、役割の構造化を行いロールモデルとして提唱する。 救急看護師の役割に基づいた実践、調整、教育・管理・研究で構成した調査内容について、タスク・シフト/シェアを見据え、救急医療に携わる医師、看護師、救急救命士のうちどの医療職者が担うべきかを比較検討する。明らかとなった救急看護師の新たな役割について、その重要度、優先度、実施可能性を調査、検証し、ロールモデルを構築する。
|
研究実績の概要 |
本年度は、救急看護師が現在担っている役割を明らかにし、タスク・シフト/シェアへの示唆を得ることを目的に文献検討を行った。結果、7つの実践的役割(①アセスメントと判断、②救急処置、③生活行動援助、④精神的ケア、⑤家族ケア、⑥プレホスピタルケア、⑦災害救急活動)、5つの調整的役割(①医療チーム内調整、②倫理調整、③社会的支援、④環境調整、⑤救急医療物品の整備)、4つの教育・管理・研究的役割(①救命・救急処置の指導、②看護スタッフ管理、③看護研究、④救急医療政策への参画)が見出された。救急看護師は、救命のためのケアをはじめ、精神的ケアや家族ケアなどの実践的側面の役割以外にも、調整・教育・管理・研究などの幅広い役割を担っていることが明らかになり、タスク・シフト/シェアが推進される中でも、質の高い救急医療を提供できるよう、救急看護師にしか担えない固有の役割を認識し、その専門性を十分に発揮する必要があることが示唆された。 また、救急医療に従事する医療従事者のタスク・シフト/シェアを見据え、救急看護師が多職種と連携・協働しながらより高い専門性を発揮するための、担うべき役割を明らかにすることを目的にWeb上で実態調査研究を行った。結果、救急看護師は〔相対的医行為実施〕〔相対的医行為介助〕〔生活行動援助〕〔患者・家族の精神的ケア〕〔職種間連携〕〔部署間連携〕〔退院後の生活を見据えた支援〕〔環境調整〕〔救急医療物品の整備と準備〕〔労務環境の調整〕の役割を担うべきと捉えられていた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査の第一段階であるWeb上で実態調査は順調に行えている。
|
今後の研究の推進方策 |
当初、救急看護師の新たな役割を構造化する計画にしていたが、第一段階の調査を踏まえ、また救急救命士法の改正から約1年半が経過し、病院救命士が加わり新たな医療チーム体制へと変革している救急医療の現場では、実際に各医療職種がどのような役割を担い、他職種と連携・協働し医療チームメンバーとして活躍しているかについては、各施設に委ねられ、模索している現状がある。そこで、第二段階の調査に入る前に、医師・看護師・病院救命士のタスク・シフト/シェアはどのように進んでいるのか、またその効果や課題について調査を行う予定にしている。
|