研究課題/領域番号 |
22K10875
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
|
研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
敷田 幹文 高知工科大学, 情報学群, 教授 (80272996)
|
研究分担者 |
八木 邦公 金沢医科大学, 医学部, 教授 (30293343)
稲垣 美智子 金沢大学, 保健学系, 研究協力員 (40115209)
浅田 優也 金沢大学, 保健学系, 助教 (40795671)
西尾 修一 大阪大学, 先導的学際研究機構, 特任教授(常勤) (80418532)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 糖尿病療養指導 / 対話ロボット / アフターコロナ / 模擬患者 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国では人口の約2割が糖尿病患者と疑われるが,近年は入院が行い難く,療養指導が質的量的に難しくなった.またコロナ禍で遠隔指導が必須であるが,映像のみの遠隔指導では心理的状況の把握が困難である.本研究では,身振り手振り等の非言語情報を表現できる親しみやすい対話ロボットで,熟達した糖尿病療養指導士がコロナ禍でも実効的な療養指導を行う方式を探求する.さらにはロボットの記録を元に熟達指導者の発話内容やタイミングに関する客観的データを収集・分析して療養指導ノウハウを構築し,療養指導士の効率的育成支援システムを目指す.このように対話ロボットとインターネットを活用した次世代型糖尿病療養指導環境を実現する.
|
研究実績の概要 |
我が国では人口の約2割が糖尿病患者と疑われるが,近年は入院が行い難く,療養指導が質的量的に難しくなった.またコロナ禍で遠隔指導が必須であるが,映像のみの遠隔指導では心理的状況の把握が困難である. 本研究では,身振り手振り等の非言語情報を表現できる親しみやすい対話ロボットで,熟達した糖尿病療養指導士がコロナ禍でも実効的な療養指導を行う方式を探求する.さらにはロボットの記録を元に熟達指導者の発話内容やタイミングに関する客観的データを収集・分析して療養指導ノウハウを構築し,療養指導士の効率的育成支援システムを目指す.このように対話ロボットとインターネットを活用した次世代型糖尿病療養指導環境を実現する. 2023年度は,前年度から実施している糖尿病患者に対するアセスメントにおける対話記録の分析を行った.その結果,経験年数の異なる2名の指導士で対話方法が異なっていた.経験が比較的短い指導士は短い言葉の特定の相槌を多用する傾向があったのに対し,熟練指導士は長い言葉で返し,また相槌の種類も豊富であった.また,前者は患者に更に発話を促すための言葉の割合が多く,各患者がほぼ一定だったのに対し,後者は患者の発話に返答することで話させるようにしていることも多く,更にこの割合を患者に応じて変化させていることが判明した. 一方,熟達療養指導士の発話ノウハウが明らかになっても,療養指導能力を修得するためには対話演習を繰り返すことが不可欠である.しかしながら,実際の患者で実習する機会は充分ではない.本研究課題では,生成AIを用いて糖尿病の模擬患者を作成した.このシステムを用いて看護学科学生による面接演習を行い,初学者が繰り返し演習を行うために有用であることを確認した.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画では2023年度中に複数のクリニックで糖尿病患者を被験者として実験を行う予定であったが,クリニックでの実験に対応する人員が確保できず,数例しか実施できなかった.そのため,生成AIを用いた対話システムの開発を行ったが,熟練療養指導士の対話分析の方は計画より遅れている.
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度は,糖尿病患者に対して運動療法など介入のある療養指導の実験を行う.一部に関しては,患者が自立型コミュニケーションロボットを用いて一人で対話を行うが,詳細な指導は医療者が行う.両者のフェーズを分けて行うことで効率よく療養指導を行う方式の確立を目指す.
|