研究課題/領域番号 |
22K10913
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
荻野 夏子 東海大学, 医学部, 講師 (80266600)
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研究分担者 |
吉川 隆博 東海大学, 医学部, 教授 (00433376)
伏見 友里 東海大学, 医学部, 特任助教 (80938936)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 精神科看護 / 訪問看護 / 地域ケア / 精神障害者 / 身体合併症 / 糖尿病 / 肥満 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、精神疾患を基礎に持つ患者の身体合併症に注目が集まっている。精神疾患患者の平均寿命は一般人口よりも13-20歳程度短いと推計され原因や対策について議論されている。我が国でも精神疾患患者の高齢化、地域移行の推進などの背景から、今後地域で精神疾患患者の身体合併症を支える体制づくりが求められている。本研究では精神疾患患者の肥満と糖尿病に焦点をあて、有効な看護介入探求のために課題の明確化を試みる。
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研究実績の概要 |
本研究は肥満及び糖尿病をもつ精神疾患患者への訪問看護の課題の明確化を目的としている。24年度に実施するアンケート項目を作成するにあたり、23年度は国際的な介入プログラムを精査し、エビデンスのある実践について探求したが、現在、効果的な介入プログラムは報告されていない現状である。例えば国内の看護実践では、当事者への生活習慣へのアドバイスを多職種で行っていると報告されているが、国際的な論文の一部は効果がないもしくはネガティブな効果があると報告している現状である。 日本の精神科医療は世界的にみてユニークな状況であり、訪問看護の構造的な問題も指摘されている。18年度から取り組んだ「身体疾患を併せ持つ精神疾患患者への訪問看護サービスの課題の明確化」において、課題の明確化の段階で、精神科訪問看護師インタビューから、看護実践の課題が医療システムの問題と個別ケアの課題が両面から語られていた。文献の調査からも、治療効果が認められる統合医療は日本の地域包括ケアの概念に反映されていない。統合医療に代わるケアを現在のシステムで実践できているのかを明らかにする課題があると考えている。 また個別ケアの課題では、孤立や孤独、医療の拒否などの問題があるが、一方で患者は身体管理に前向きな意欲を示すという国際的な報告もある。課題の明確化の際、患者の状態像が偏らないように、工夫する必要がある。 現在、今回の調査では、調査項目の段階で問題の抽象度を整理することが課題である。また症例を幅広く収集し、さらに当事者の視点を入れた課題の明確化を試みることで研究課題に取り組む予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は肥満及び糖尿病をもつ精神疾患患者への訪問看護の課題の明確化を目的としている。課題とは訪問看護実践内容を指すため、具体的な看護実践の報告と、効果的な看護実践を行うために必要な改善点を明らかにしたいと考えている。 一方で、2023年から2024年にかけて、18年度から取り組んでいた「身体疾患を併せ持つ精神疾患患者への訪問看護サービスの課題の明確化」を海外学会誌に投稿したところ、多くの研究デザインの課題が見つかった。本研究は「身体疾患を併せ持つ精神疾患患者への訪問看護サービスの課題の明確化」を先行文献として基盤にしているため、研究デザインを修正し、より目的達成ができるよう修正する必要がある。 特に、日本の訪問看護実践の課題の多くが精神科地域医療システムの問題と密接にかかわっている面があり、その文脈から看護師はインタビューで抽象度の高い課題を語る場面が 多い点などを、本研究の趣旨に沿うよう工夫してゆく必要がある。患者の問題を「肥満と糖尿病」と焦点化することで、具体的な看護実践を研究することができると考えたが、質問紙および研究対象者へのリクルートの説明、インタビューの質問方法などを見直してゆくことでよりよい研究成果を達成したい。
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今後の研究の推進方策 |
肥満及び糖尿病をもつ精神疾患患者への訪問看護の課題の明確化を達成するため、データを焦点化する工夫を行ってゆく。 海外文献から課題として挙げられている面について、例えば精神科看護師の臨床能力向上の研修機会が乏しいこと、精神科看護における身体的な状態評価のシステムが乏しく、判断基準があいまいになることなどは、日本でも同様の課題が想定される。訪問看護実践ではどのように考えられ、扱われているのかをインタビュー等で明らかにするよう、質問項目を具体的に設定することがのぞましいと考えている。 一方で、日本独自の問題を抽出するためのオープンクエスチョンが必要である。この際、課題が医療システムに関わることに限定しないよう、幅広い意見を収集してゆきたい。グループインタビューの事前説明資料を用いて研究課題についての共通理解を深める必要がある。事前の記述アンケートの設定など、インタビューの工夫をすることで、課題に対応してゆきたいと考えている。
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