研究課題/領域番号 |
22K10919
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 令和健康科学大学 |
研究代表者 |
田中 真一 令和健康科学大学, リハビリテーション学部, 准教授 (30610969)
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研究分担者 |
岸川 由紀 西九州大学, リハビリテーション学部, 准教授 (30783360)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 慢性痛 / 情動 / 仮想体験 / VR / バーチャルリアリティー / 運動器慢性痛 / 破局的思考 |
研究開始時の研究の概要 |
新たな病気と称される慢性痛の治療は難渋しており,患者は増加の一途を辿っている。近年では自殺の原因として慢性痛が報告されるようになった。このような背景から,慢性痛に対する治療の確立は喫緊の課題である。そこで本研究は,破局的思考が強い腰痛と膝痛の患者を対象に,VRを使用することで破局的思考が弱まるか否か,さらに破局的思考が身体機能に及ぼす影響について検討することでVRの有効性を示し,慢性痛の新たな治療プログラムの構築を確立することを目的とする。
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研究実績の概要 |
新たな病気と称される慢性痛の治療は難渋しており,患者は増加の一途を辿っている。近年では自殺の原因として慢性痛が報告されるようになった。肩こりや腰痛などに対して,痛みの軽減を目的に電気治療や温熱療法など物理療法が病院やクリニックで多用され,数か月継続していることもある。しかし,慢性痛は痛みがある部位にアプローチを行っても効果がなく,治療のエビデンスは低いことがガイドラインに示されている(慢性疼痛診療ガイドライン,2021)。一方,慢性痛に対する運動の効果についてエビデンスは高い。しかし,慢性痛患者は,「動くと痛みが強くなるかも」,「やる気がない」など運動の実行に対して消極的であり,破局的思考が強いと歩行機能が低下する(申請者,2019)など身体機能の低下もあり積極的な運動を嫌う傾向がある。そこで,本研究は,破局的思考が強い腰痛と膝痛の患者を対象に,バーチャルリアリティー(以下,VR)にて散歩や旅行などの仮想体験や簡単なゲームを実践することで破局的思考が弱まるか否か,さらに破局的思考が身体機能に及ぼす影響について検討することでVRの有効性を示し,慢性痛の新たな治療プログラムの構築を確立することを目的とする。 現在、研究協力施設でデータ収集を実施しているが、新型コロナウイルス対策のために外来患者の減少が未だに継続しており、計画にあげた対象者数に達していない。 コントロール群において、慢性痛を抱えている対象者の傾向として社会的活動意欲および参加が低い傾向があり、さらには社交的感覚も低い傾向があることが示唆された。現在、統計的分析を進めており、コントロール群のデータをもとに論文作成を計画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在、研究協力施設でデータ収集を実施しているが、新型コロナウイルス対策のために外来患者の減少が未だに継続しており、計画にあげた対象者数に達していない。現在はコントロール群として100名データ収集済みであるが、仮想体験群(介入群)は数十名である。この理由としてVR酔い、および装着することに対して閉鎖感があり拒否傾向が強くデータ数が伸びていない。現在は眼鏡タイプで圧迫感がないVRを使用しながら、データ数を増やす計画である。
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今後の研究の推進方策 |
医療施設でデータを取ることから、新型コロナウイルス対策から対象者が急激に増える見込みがないことら、このまま継続してデータ収集を行っていく。圧迫感が強いVR装置と、眼鏡タイプで画像を見られる装置を準備済みであり、対象者が快く仮想運動を体験できる環境整備に努めている。この結果、快諾してくれる対象者が増加傾向にある。
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