| 研究課題/領域番号 |
22K10944
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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| 研究機関 | 下関市立大学 (2024) 第一薬科大学 (2022-2023) |
研究代表者 |
濱田 裕子 下関市立大学, 新学部設置準備室, 教授 (60285541)
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| 研究分担者 |
野田 優子 第一薬科大学, 看護学部, 講師 (60824513)
藤田 紋佳 下関市立大学, 新学部設置準備室, 特別研究員 (10437791)
相星 香 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (90894634)
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| 研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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| キーワード | 子どもの死 / グリーフ / ビリーブメントケア / グリーフサポート / 人材育成 / 遺族支援 / グリーフケア / 遺族ケア / 家族 / 家族支援 |
| 研究開始時の研究の概要 |
親にとって子どもの死は「複雑な悲嘆」を助長させる因子となり、さらに、子どもの死亡率の減少は、遺族の悲しみが理解されにくく、遺族が社会的に孤立しやすい状況をうみだしている。 小児医療の現場では、子どもを亡くした家族へのケアの必要性は認識されているものの、子どもの死はタブー視され、子どもの死後のグリーフケアは手つかずの状況にある。また、医療者もエンドオブライフにある子どもや家族との関わりに難しさを抱えている。本研究では、遺族に対するグリーフケアの蓄積・分析(書籍化による還元)とグリーフケアの人材育成を両輪で行い、エンドオブライフにある小児とその家族のケアの改善およびケア共同社会への方策を示す。
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| 研究実績の概要 |
以下目的ごとに実績概要を報告する。 1)グリーフケアの実践の分析とケース分析:本年度はグリーフの会を4回(3回はオンライン、1回は対面)実施した。各回の参加者は2~7人でありオンラインでは、他県からの参加もあり、子どものことを語る場の必要性が示唆された。また、母親にとって、娘を亡くすことの特別な意味が語られ、参加者同士での共感が大きい会もあった。きょうだい児のプログラムでは、別室で子ども対応のスタッフが子どもを評価しないスタンスで関わった。さらに2組3名に対して個別相談を継続的に行い、思春期のきょうだい児のグリーフの複雑さと母親の抱える苦悩について傾聴を主とした、つながりを維持しサポートしている。 2)グリーフケアに関わる人材育成プログラムの開発:前年度作成の人材育成プログラムを基に、オンデマンドによる基礎編、実践編プログラムを実施し、その後、対面による研修(ワークショップ・ロールプレイ等)を6名の参加者に対して実施した。対面研修は、前年度の評価を基に、参加者のグリーフワークの時間を増やした。オンデマンド講義の基礎編、実践編とも、5段階評価で4.5~4.8と昨年と同様に良い評価であった。対面研修では、自らのグリーフに向き合うプログラム(ロスライン、コラージュ作成)は4.5-4.8と昨年より高評価であったが、子どものサポートにおけるロールプレイでは、4.2と子どもへの関わりの難しさを感じるものもいた。また、人材育成プログラム受講後に、現場でのグリーフサポートの在り方や支援者自身のグリーフサポートの相談が2件あった。 3)グリーフに関する広報・啓発・支援ツールの作成:広く多くの人にグリーフやグリーフサポートについて知ってもらうためにホームページを作成し2024年9月に公開した。作成においては、遺族3名に原案の確認依頼をし、一般に受け入れられる支援ツールの作成に努めた。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、遺族に対するグリーフの会(集い)を4回、個別支援も2組3名に行っている。また、人材育成プログラムの作成も、前年度の対面研修の時間を一部修正(変更)し、おおむね、人材育成プログラムとして、活用できるものと評価できる。 また、ホームページの作成も行い、当事者に内容を確認して公開できたことで、広く当事者や社会に対するグリーフの理解や啓発につながることが期待できる。現にホームページを見たと言って、グリーフの会に参加される方がおり、定量的に評価しにくい側面をどう評価するかという課題はあるものの、概ね順調と考える。
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| 今後の研究の推進方策 |
子どもを亡くした家族のグリーフサポートとしては、定例的に行っているが、日程や場所の問題が課題であり、オンラインが中心となっている。オンラインであっても個別フォローを行い、緩いつながりをもっておくことがサポートの継続性につながると考える。そのためにも、グリーフサポートの人材育成研修は必要であり、プログラムの性質上、一度に多数の参加者を受け入れられないため、研究期間を1年延長し、再度、プログラムを実施、評価し、今後のグリーフサポートと人材育成が有機的に機能するよう、検討していく。さらに、人材育成研修では、参加後に、現場での困難感を相談されたケースが2例あり、ケアする人のサポートも課題であることが伺え、ネットワークの必要性が示唆されている。本研究の延長線上に、グリーフサポート人材育成と並行してネットワークを作り、ケアする人のサポートが次の研究課題であり、ひいては社会全体のグリーフサポートの底上げにつながると考える。
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