研究課題/領域番号 |
22K10950
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
小林 康江 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (70264843)
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研究分担者 |
佐々木 美果 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (80620062)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 助産師 / 継続ケア / 実践能力 / 助産実践能力習熟段階 / コンピテンシー |
研究開始時の研究の概要 |
「助産師主導の継続ケア」を受けた女性は、正常分娩になる割合が高く、ケアの満足度が高い。申請者は、妊娠初期から産後2か月まで継続して受け持ち、助産ケアを提供する助産師の卒後教育に関わっている。本研究では、「助産師主導の継続ケア」を実践している助産師が獲得している能力は何か、その能力はどのように獲得されるのかを明らかにする。本研究の成果が得られれば、助産師主導のケアの導入のモデルを提示できると考える。加えて、助産師実践能力習熟段階の評価指標の具体化、助産師主導の継続ケアの基本となる自律した助産像の提示から、助産師基礎教育への反映や、助産師のキャリア形成に寄与すると考える。
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研究実績の概要 |
助産師主導の継続ケアを受けた女性は、正常分娩になる割合が高く、ケアの満足度が高い。助産師の85%が勤務する病院や診療所では、院内助産・助産師外来を活用しケアの継続性を確保しているものの、全施設の導入には至っていない。本研究では、「助産師主導の継続ケア」を実践している助産師が獲得している能力は何か、その能力はどのように獲得されるのかを明らかにする。 研究対象施設は、新人期から3年間でローリスク妊産婦に対する妊婦健康診査、分娩管理、産後の母子までトータルケアができる助産師を育成する教育プログラムに取り組んいる1診療所である。研究対象者は、研究協力施設に勤務する1~3年目の助産師6名と、4年目以上の助産師3名である。データ収集は、1~3年目助産師の個別インタビューと4年目以上の助産師を対象にしたフォーカスグループインタビューフォーカスグループインタビュー(Focus Group Interview:FGI)を実施した。1年目3名、2年目2名、3年目1名(10月のみ)、合計6名の助産師を対象に、10月と3月の2回、「現在の実践状況」と「その中でできるようになったこと」「わかるようになったこと」に焦点をあて、インタビューを行った。1回目のインタビュー平均時間は36分、2回目は27.6分であった。分析は、個々のデータを読み込むために、質的データ分析のための手法SCAT(Steps for Coding and Theorization)を参考に分析をした。 インタビューでは、1年目は、分娩期の臨床判断、臨床判断に伴う助産師・医師への報告、2年目は、臨床判断に伴う助産師・医師への報告に加えて、妊婦健診での他職種連携、3年目は妊娠初期からの産後4か月までの継続事例の実践、リーダーとしての判断という実践能力の獲得状況が語られた。FGIでは、プリセプターの経験が、3年目までの実践で獲得した知識や技術の再確認の場となること、加えてケア対象者のニーズに基づく助産ケアが承継される様相が語られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りにデータ収集、分析が進んでいるため。ただし、ライフイベントに伴う年度途中での職場の移動のため、3年目助産師の2度目のデータ収集はできなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、FGIの対象となる助産師がライフイベントや自らのキャリアアップのため、休職・退職となるためFGIは中止となる。 2023年4月に1名の新卒助産師が研究協力施設に就職したため、1年目のデータ収集を追加する。今年度は、1年目1名、2年目3名、3年目1名の5名を対象に個別インタビューを実施する。
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