研究課題/領域番号 |
22K10953
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
野本 美佳 愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (90830901)
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研究分担者 |
薬師神 裕子 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (10335903)
濱田 淳平 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (80637900)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 移行準備 / 移行期手帳 / ガイドライン内容選定 / 長期的支援 / デジタル版移行期手帳 / 小児1型糖尿病患者 / トランジション / e-移行期手帳 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,令和元年度-令和3年度科学研究費「小児1型糖尿病患者と家族の成人型医療への円滑な移行を促進するガイドラインの開発」で作成した「小児1型糖尿病患者のための移行期手帳」の内容を洗練し,臨床現場で実践的に活用できるデジタル版移行期手帳(以下e-移行期手帳)を開発する。開発したe-移行期手帳を用いて,成人型医療への移行の準備を整えるための長期的な介入を行う。その結果を踏まえて,小児1型糖尿病患者向けのe-移行期手帳の有用性を検証する。さらに,他県の思春期・青年期糖尿病患者にも活用してもらい,情報内容や活用可能性を評価してもらう。その上で,今後の移行期支援プログラムについての方策を検討する。
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研究実績の概要 |
本研究における2022年度の成果は、小児糖尿病サマーキャンプのOB/OGから聴取した体験談から、成人期医療に移行していく過程における体験を整理し、それも参考にしながら、移行期手帳に記載する内容について再度検討したことである。小児期に1型糖尿病を発症した3名の青年期患者に対し、現在に至るまでの①知識獲得(インスリンの作用や副作用、合併症、糖尿病の性の健康への影響についての理解)の経緯と、②行動について(単独受診開始の時期やきっかけ、受診時の様子、相談相手、糖尿病と付き合う上での工夫)、③糖尿病の受け入れについて、オンラインによるグループインタビューを行った。インタビューの時間は123分であった。 得られた体験談を逐語録におこし、質的分析を行った。分析の結果、30のサブカテゴリーと、10のカテゴリーが抽出された。以下に分析結果を示す。 ①糖尿病の受け入れ状況にはさまざまなものが影響する、②糖尿病の受け入れ状況は行動に直結する、③精神の発達と共に糖尿病についての理解が進む、④危機感を持つことが行動を起こすきっかけになる、⑤親の過保護による困難を感じる、⑥さまざまな「自立」が進むことで単独受診ができるようになる、⑦主治医と話す力をつけると糖尿病とうまく付き合える、⑧大人になっても心の揺れによる行動の変化がある、⑨同じ糖尿病の人、糖尿病に携わっている人に相談する、⑩やりたいことをするための工夫を諦めないの10カテゴリーが抽出された。 これらの結果を、小児1型糖尿病患者を対象とした移行期手帳の内容に反映させる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
計画では、今年度にデジタル版移行期手帳のアプリを開発することとしていたが、前身の研究結果の分析と論文化に時間を要したこと、また、OB/OGの体験談を活かすために、移行期手帳の内容を修正することにしたため、移行期手帳が完成できず、アプリ開発までに至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度得られたOB/OGの体験談も踏まえて、移行期手帳の内容を修正、洗練させて、2023年度は移行期手帳を完成させる。 また、デジタル版移行期手帳(e-移行期手帳)のアプリ作成にあたり、維持費用の問題がある。「移行期」にあたる期間は長く、2・3年だけのアプリ使用では、移行の準備を整えるための支援として、期間的にも十分とは言えず、途中でアプリが使用できなくなってしまっては、支援が中途半端になってしまう恐れがある。今後、対象者が、長期的に継続して使用できるツールとして、アプリが最適なのか、アプリ以外により効果的なツールはないか、さらに情報収集を進め、移行期にある小児1型糖尿病患者が移行の準備を整えるために活用できる、より良いツールを決定する。そして、対象者が実際に使用できるよう準備を進める。
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