研究課題/領域番号 |
22K10959
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
脇本 寛子 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (40336706)
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研究分担者 |
矢野 久子 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (00230285)
長谷川 忠男 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (10314014)
佐藤 剛 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80326149)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 看護学 / 感染症 / 母子感染予防 / GBS / 薬剤感受性 / 血清型 / CovR/S / MLST / 細菌 |
研究開始時の研究の概要 |
Group B Streptococcus(B群レンサ球菌;GBS)による新生児GBS感染症は、発症すると死亡/後遺症が約20%と予後が悪い。我が国の小児細菌性髄膜炎の原因菌はGBSが39%と最も多い。本研究では、①新生児GBS感染症の発症要因を明らかにする。②発症株と非発症株の微生物学的な異同を明らかにする。③新生児GBS感染症予防に有用なGBS保菌妊産褥婦へのケア・保健指導を明らかにする。以上を統合し、新生児GBS感染症予防のために我が国の至適GBS母児感染予防対策とケアを開発することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究では,①新生児GBS感染症の発症要因を明らかにする.②発症株と非発症株の微生物学的な異同を明らかにする.③新生児GBS感染症予防に有用なGBS保菌妊産褥婦へのケア・保健指導を明らかにする.以上を統合し,新生児GBS感染症予防のために我が国の至適GBS母児感染予防対策とケアを開発することを目的としている. 令和4年度は,第一研究(①②)は,4施設の研究協力施設において研究倫理審査の承認を得ることができた.新生児GBS感染症6例(早発型2例,遅発型4例)の情報収集を行った.遅発型の母4例のうち,2例は母乳培養からGBSが検出され,1例は母乳培養からGBSは検出されなかったが乳腺炎を発症しており抗菌薬を内服投与されていた.感染経路として経母乳感染が示唆された.母乳栄養を継続するか否かについては,今後の重要な検討課題である.さらに,研究対象者から検出されたGBS菌株6株を収集した.6株の血清型は,III型4株,Ia型1株,IV型1株であった.薬剤感受性,MLST解析は,試薬を効率的に使用するため次年度に実施することとした.CovR/S変異の解析は,解析対象とするGBS菌株の選定を,母児ペアでGBS菌株が収集でき,かつ,児は血液もしくは髄液由来の菌株に焦点を絞ることとした.その結果,CovR/S変異の解析対象株はなかった.第二研究(③)は,現在までの知見を統合し,研究方法の詳細を検討した.現在までの知見から,遅発型は、早産に多く,早産で乳腺炎の場合は発症リスクと考えられる.乳腺炎予防の一つとして,早産児など直接授乳できない場合の乳房ケアが重要になってくると考える.感染予防の観点からも,直接授乳ができない状況で搾乳を続ける母への支援が必要と考える.また,手指衛生の指導,母乳の管理方法の指導,乳腺炎予防や発症時の対応の指導やケアが感染予防に寄与できるのではないかと考えられた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
第一研究は,研究協力施設4施設の研究倫理審査の承認を得ることができた.さらに,情報収集や解析を進めることができた.第二研究は,具体的な研究方法について検討することができた.
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今後の研究の推進方策 |
第一研究は,情報収集した内容の解析を進め,どのような新生児がGBS感染症を発症しているのかを明らかにする.さらに,収集できた菌株数に応じて,細菌学的解析を行う.第二研究は,研究方法を決定する.
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