研究課題/領域番号 |
22K11009
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
|
研究機関 | 神奈川県立保健福祉大学 |
研究代表者 |
谷口 千絵 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (10349780)
|
研究分担者 |
川名 るり 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (70265726)
鈴木 翼 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (60975978)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 実践能力 / 役割開発 / 助産師 / 小児専門看護師 / 子育て支援 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、出産後から乳児期の母子へのケアを強化するため、妊娠期から産後の支援を行う助産師とこどものケアの専門家で他職種との調整や教育の役割を担う小児高度実践看護師との実践能力の共有をめざした相互学習プログラムを開発することを目的とする。助産師および小児専門看護師が母子両者へのケアに必要な実践能力の抽出し、相互に学習する場の設定、内容および方法を先行研究および個別/グループインタビューにて明らかにする。それぞれの専門性の拡充につながる学習プログラムの試案を作成する。
|
研究実績の概要 |
1. 母子の看護の向上をめざした専門性の拡充を目的とした高度実践看護の役割開発/役割拡大に関する文献検討 高度実践看護職における役割開発/役割拡大のうち、助産師と看護師に関する先行研究のレビューを行った。国外文献36件のうち助産師と看護師を含む研究は4件あったが、内容は高度実践看護全般に関するもので母子の看護に関する研究はなかった。役割開発の研究は、小児看護に関する研究は1件あり、こどもの健康生活上解決しなければならない問題として「母性・父性の不在」が、求められる看護として「地域での育児支援」が挙がっていた。小児看護領域では、20年以上前に妊娠期から育児期までの看護に役割を拡大する必要性を報告していた。役割拡大に関する研究はクリティカル領域において、侵襲的医療処置について1件あった。母子の看護の向上をめざした専門性の拡充に関する助産師と小児専門看護師の研究は行われていない。 2.日本における母子の看護の向上をめざす小児看護専門看護師の実践に関する文献検討 文献26件を分析した結果、小児看護専門看護師の実践35場面を読み取ることができた。実践内容は以下の4つに大別された。1)育児支援に関する報告が17件で、母親が精神疾患を合併するケースや多胎妊娠のケースなどの産後を見通した産前支援も含まれていた。2)慢性疾患を持つ子どもに関する報告が9件、小児がんや先天性心疾患の子どもへの説明や両親を含めた意思決定支援、移行期支援であった。3)入院中の子どもへのケアに関する報告が6件、病棟内での困難事例への支援であった。4)地域で暮らす重症心身障害児や医療的ケア児の学校生活を支援する報告が3件であった。小児看護専門看護師が担ってきた産前支援の様相に注目することを通して、妊娠期から乳児期の母子の育ちを支える専門性拡充への示唆を得ることが期待できると考えられた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
開発を予定している学習プログラムの理論的基盤を再検討するとともに、高度実践看護職である助産師と小児専門看護師を対象とした役割開発の先行研究がほとんどないため、実践能力を共有するための方略について、対象を広げて先行研究を検討する必要が生じたため。
|
今後の研究の推進方策 |
学習プログラムの試案を作成し、2023年度に予定していたグループインタビューを実施する予定である。
|