研究課題/領域番号 |
22K11010
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
若瀬 淳子 富山県立大学, 看護学部, 講師 (30718599)
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研究分担者 |
寺井 孝弘 富山県立大学, 看護学部, 講師 (20595326)
高木 園美 富山県立大学, 看護学部, 講師 (80734178)
松本 美子 富山県立大学, 看護学部, 助教 (80840503)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 間主観性 / シミュレーション教育 / 看護 / 乳児モデル人形 |
研究開始時の研究の概要 |
育児方法の伝承が少ない現代、子育てに悩みを抱えている母親は多い。本来、乳児は発声や視線などで感情を表現し、母親はそのシグナルから乳児の気持ちを汲み取る。この言葉がなくても相手の気持ちが実感できることを間主観的に分かるという。この間主観性を基盤とした乳児とのコミュニケーションのとり方を、乳児期初期の母子に関わる看護職者が、母親に示すことは重要である。しかし少子化社会において、看護職者自身が、乳児との関わり体験から間主観性を獲得する機会は少ない。そこで本研究では、乳児とのコミュニケーションをリアルに体験できる教材に着眼し、将来看護職に従事する学生が間主観性を獲得するための看護教育の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、令和3年度までの準備段階として、乳児の特徴をリアルに再現した人形に抱き方に対する乳児側からの見え方や感じ方を客観的に評価する機能を搭載したモデル人形を試作した。試作したモデル人形の評価実験を乳児とのコミュケーション技法の専門性を持つ研究代表者および研究分担者と工学の専門性を持つ研究協力者との連携により実施した。評価実験の結果、シミュレーションに対する複数の適合性や改善点が明らかになった。 令和4年度は改善点を踏まえ、試作したモデル人形のより「形体的な乳児らしさ」と「リフレクション評価機能」の改良を進めてきた。具体的には「形体的な乳児らしさ」については、①体幹と頭部をつなぐ頸部の支持性が弱く、頸部のぐらつきが希望以上に大きい。②肩関節、股関節の可動範囲が限られているため、モデル人形の体位が限局される。③モデル人形の素材が硬く、乳児らしい柔らかい質感が欠如しているの課題があり、「リフレクション評価機能」については、①モデル人形を抱いた際の圧力センサに力が加わった部位が分かりにくい。②ケア行為と圧力センサの情報を結びつけるための映像が不足しているなどの課題がある。これらのうち「形体的な乳児らしさ」については、抱き心地や肌触りなどを確認しながら素材や部品を専門業者と検討し、ほぼ課題が解決できた。今後、「リフレクション機能」の改良をプレテストを重ねながら進めて行きたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は、看護系大学生の“間主観性”の獲得を目指し、 乳児とのコミュニケーションをリアルに体験できるシミュレーション教育の開発を目的としている。そのため、乳児の感覚機能の特性を組み込んだモデル人形自体が、コミュニケーションの適正を評価することができれば、学生がその評価から乳児の主観を重要と捉え、より乳児の気持ちに寄り添ったケアの実践につなげることができると考えている。 しかし、学生が乳児の気持ちに寄り添いたいと思えるための乳児モデル人形側の条件「形体的な乳児らしさ」や「リフレクション機能」の改良にかなり専門的な技術や時間を費やしている。例えば、乳児モデル人形の肌の質感を表現する素材の選定などである。また、新型コロナウイルス流行の影響により、プレテストや研究者メンバー内での活動が遂行できず、当初の計画が遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度はモデル人形の改良を完成させ、モデル人形を活用したシミュレーション教育の実験評価を行い、実用化できる教材モデル人形の開発につなげる。従来の教育以上にモデル人形を用いたシミュレーション教育が小児看護学技術の修得に有効であるかを検証する。完成したモデル人形は、学生が小児看護学演習で技術の実践学習を行う場面や、看護師や保育士への教育研修、また初めて子育てを行う母親の育児体験場面などで教材として活用できることを目指す。
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