研究課題/領域番号 |
22K11050
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 四條畷学園大学 |
研究代表者 |
吉川 彰二 四條畷学園大学, 看護学部, 教授 (00326290)
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研究分担者 |
宮下 佳代子 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 講師 (10469546)
大森 裕子 岐阜聖徳学園大学, 看護学部, 准教授 (20331746)
永井 利三郎 桃山学院教育大学, 人間教育学部, 教授 (50124748)
新家 一輝 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (90547564)
佐藤 寿哲 四條畷学園大学, 看護学部, 准教授 (90614082)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 先天性心疾患 / AYA世代 / 移行準備 / 実践的活用 / 自立支援 / 成人移行 / 移行準備性 |
研究開始時の研究の概要 |
第1部(2022)は分析完了と成果発表。第2部(2023)はツール開発・周知及び臨床での活用の依頼。第3部は実践的活用の展開とデータ収集・評価である。現在課題番号18K10412でのアンケート調査を分析中。分析結果は成果発表(論文はオープンアクセス化)する。次に、尺度の実践的活用のための方策を企画する。全国の移行支援センター(全国7都府県他)のWeb上に本尺度及びチェックリストのバナーを貼り周知を図り、尺度に基づく発達段階毎のチェックリストを作成。同尺度と共に全国子ども病院での活用を依頼(第2部2023)。最後に実践的活用の具体事例及び実施データを収集しツールの有効性を検証(第3部2024)。
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研究実績の概要 |
『先天性心疾患をもつAYA世代のトランジションに向けたケアプログラムの開発と評価』(2018-2021年 基盤研究C:課題番号18K10412)における5医療機関でのアンケート調査(配布229部・回収104部)に基づき、2022年度は、データ分析を行った。その結果、尺度開発には至らなかったものの、第32回日本小児看護学会学術集会(2022年7月9-10日福岡)にて、「先天性心疾患をもつAYA世代の自立生活に向けた移行準備の因子構造」として、成果発表を行った。主な内容は以下のとおりである。 【目的】先天性心疾患を持つAYA世代の自立生活に向けた移行準備の因子構造を明らかにする。【方法】生活や重症度を含む属性16項目、知識や行動に関する30項目及び統括概念2項目(4段階尺度)で構成した質問紙を妥当性を測る尺度SF36と共に配布。SPSSを用い項目分析と探索的因子分析で因子を抽出し統括概念との相関を確認した。【倫理的配慮】所属機関の倫理委員会で承諾を得た。【結果】229名に配布104部回収(45.4%)有効97部(93.3%)。平均年齢21.1歳、女性48名(49.5%)、学生52名(53.6%)就労者38名(39.2%)、手術経験者87名(89.7%)、有症状45名(46.4%)、成人科へ転科なし71名(73.2%)、内服薬有57名(58.8%)、NYHA(1:62名、2:26名、3:1名、4:2名)、身体障がい者手帳(1級:25名,3級:16名,4級:7名),出産歴2名(4.1%)。項目分析で11項目に絞り、主因子法・プロマックス回転で2因子9項目を抽出した。統括概念との相関は一部得られた。SF36との相関はなかった。【考察】因子構造が明らかとなり特に第2因子は既存のチェックリストとの比較では新たな因子であることが示唆された。 現在、論文投稿に向け分担者間にて検討、作業中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
第1部(2022)の計画は、データ分析完了及び成果発表であった。筆者らは『先天性心疾患をもつAYA世代のトランジションに向けたケアプログラムの開発と評価』(基盤研究C:課題番号18K10412)にて5医療機関でのアンケート調査「AYA世代が自立生活を送るための成人医療への移行準備性尺度(先天性心疾患用)の開発」を行い(配布229部・回収104部)2022年度在データ分析を行い、2022年7月第22回小児看護学会にて発表した。その際、会場質疑にて、本研究について、移行準備教育を受けていない研究参加(対象者)への移行準備の実態調査のデザインに異議が示された。そのため、研究メンバーと共に改めて本研究開始からの経緯を踏まえた議論を行った。その結果、本研究は、移行準備教育を受けていないAYA世代のCHDの方々を対象としたものであり、異議は当たらないとの結論に至った。このような経緯があったこと、また、研究メンバーの急逝という事態とも重なり、本来であれば、論文投稿を終えている段階であるが、現在は、論文投稿作業を行っているところである。
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今後の研究の推進方策 |
第2部(2023)の計画は、AYA世代のCHD患者を対象とする移行準備ツールの開発・周知及び臨床での活用に向けた準備及び各施設等への依頼である。 まずは、第1部の成果発表として、学術誌への論文投稿を行う予定である。そののち、第2部の実施に入りたい。先のアンケート調査によるデータからは、尺度開発には至らなかったものの、移行準備に向けた因子構造が明らかとなった。今後は、この貴重な生データに基づいた独自のチェックリストを作成し、臨床における実践的活用のための方策を、分担研究者間で検討し、企画する。 その際、臨床において、移行準備教育を行っている移行支援センターの看護師から、その内容等について情報を得る必要がある。 また、学術誌への投稿がレセプトされた後には、論文は、オープンアクセス(OA)化を行い、全国の移行支援センター(全国7都府県他)のWeb上にチェックリストのバナーを貼り、その周知を図る。また、発達段階毎のチェックリストを作成し、全国子ども病院をはじめ関心をもっていただいた施設での活用を依頼(呼びかけ)する(第2部2023)。
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