研究課題/領域番号 |
22K11054
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
森 浩美 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (40532205)
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研究分担者 |
矢田 しずえ 旭川医科大学, 医学部, 助教 (70865443)
長屋 建 旭川医科大学, 医学部, 教授 (80396382)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 医療的ケア児 / 遠隔看護 / 在宅療養生活 / 親 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、①医療的ケア児と親の在宅移行後1年間における生活と思い、ニーズを質的、数量的調査から明らかにする。②在宅移行後1年間の医療的ケア児と親を支援する遠隔看護システム(組織体制、看護介入の頻度や時間、医療情報コンテンツ、ICTデバイスなど)を明らかにする。本研究は3年計画で実施する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、在宅で生活する医療的ケア児の親をサポートする遠隔看護システムを構築することである。2023年度は医療的ケア児の中でも在宅で生活する超重症児を育てる親に焦点を当て、調査した。その理由は、超重症児は医療的ケア児の中でも特に遠隔看護に対するニーズが高いと考えられたからである。2023年5~7月に超重症児の親4名を対象に面接調査を実施し、データを質的記述的に分析した。その結果、8カテゴリーが抽出された。親は超重症児が入退院を繰り返す状況に気持ちが萎えたり、昼夜を問わない医療的ケアに自分自身の看護力に危うさを感じたりしながらも、周囲に支援を求めようという気持ちになれないこともあった。超重症児の在宅において親は孤独な育児をしていることが明らかとなり、自宅に居ながらにして受けられる遠隔看護の対象と考えられた。 その一方で、わが子なりの成長を見守れる喜びを感じつつ、超重症児に多様な経験をさせたい、家族で一緒に過ごす時間を作りたいと親である自分に課題を課し、目標を持っていた。超重症児の親なりのエンパワメントを信じることの重要性も示唆され、病気や障害をもつ子どもの母親のエンパワメントに関する文献検討を行った。その結果、母親のエンパワメントとは「育児力を向上させること」「母親が社会に働きかけ、自信をつけながら子どもとの生活を築けること」と考えられた。遠隔看護を医療的ケア児の体調変化など身体面に限らず、成長に伴う困難や喜びにも焦点を当て、母親の気持ちを傾聴する機会にすることも重要と示唆された。 遠隔看護を必要とする時期を同定するために、2023年5~10月に在宅医療的ケア児を育てる親6名の在宅移行後一年と現在の体験を調査し、現在、分析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
現在、令和4年度に実施予定であった、数量的アンケート調査を実施している。そのため、「遅れている」と評価した。調査対象数は35名を予定し、現在、対象者15名に調査し、今後も継続してデータ収集を実施していく。
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今後の研究の推進方策 |
遠隔看護を必要とする時期を同定するために、2023年5~10月に在宅医療的ケア児を育てる親6名の在宅移行後一年と現在の体験を調査し、現在、分析中であり、今後も継続していく。また、数量的調査も継続中であり、今後さらにデータ数を増やし分析していく。 研究メンバーから研究分担者一名が減少したため、データ収集のスピードが減速している。データ入力や分析の段階では研究助手を雇用するなどして研究に係わる人員を確保する。そして、遠隔看護システムに構築に向かっていきたいと考えている。
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