研究課題/領域番号 |
22K11091
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
村上 章 富山県立大学, 看護学部, 助教 (80906892)
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研究分担者 |
竹内 登美子 富山県立大学, 看護学部, 教授 (40248860)
米山 真理 富山県立大学, 看護学部, 助教 (60846161)
比嘉 勇人 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (70267871)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 認知症看護 / 看護師 / 臨床判断 / 尺度開発 / 認知症イメージ |
研究開始時の研究の概要 |
認知症看護の質を高めるためには,そこで働く看護師の認知症患者へのマイナスイメージの払拭が課題である.本研究では,急性期病院に勤務する看護師を対象として,認知症肯定的イメージを高める基盤的要因である,認知症症状に対する看護師の「認知的評価」と「認知症に関する知識」の関連を検討することを目的とする.そのために,「認知症に関する知識」が「認知的評価」に影響を及ぼし,さらに「認知症肯定的イメージ」に影響しているとの作業仮説を立て,階層的な重回帰分析を用いた量的研究によりその関連を検証する.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、看護師の認知症イメージと認知症症状に対する看護師の認知的評価の関連を検討することである。2023年度は、認知症イメージに関する尺度として、認知症看護における臨床判断能力を測定することのできる尺度開発に着手した。取り組んだ内容は次の通りである。①認知症看護における臨床判断能力の概念の明確化、②認知症看護における臨床判断能力尺度の信頼性および妥当性の検討
①については、日本における認知症高齢者を看護する看護師の体験の様相を明らかにすることを目的に、Noblit&Hareのメタ統合法を用いた文献研究を行った。分析対象となった文献は21件(和文20件、欧文1件)であった。分析の結果、138コードの体験が抽出され、55サブカテゴリー、15カテゴリー、5コアカテゴリーに統合された。日本における認知症高齢者を看護する看護師の体験は、【看護上の課題への直面】【認知症当事者の視点に立った看護の模索】【管理の視点で看護に取組む】【認知症当事者の未来を見据えた看護】【認知症看護への看護観の円熟に向かう】であった。
②については、先ず、①の結果をを基に55項目の尺度原案を作成した。なお、尺度原案の作成では、Tannerの臨床判断モデル改訂版を参考に、「臨床判断の前提」も含め、「気づき」「解釈」「反応」「省察」の5つの概念に合致する内容 を集めた。次に、内容妥当性を確認するため、認知症看護の実践家と研究者8名による専門家会議を行い、56項目に修正した。その後、認知症看護の経験を有する看護師100名を対象としたパイロットスタディを行い、全ての設問に欠損なく回答できること、特定の選択肢へ回答が偏らないことを確認した。今後、大規模調査を実施し、尺度の信頼性および妥当性の検証を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、尺度の開発を終え、質問紙を用いた大規模調査を実施する予定であった。現段階では、尺度開発の途中であるため、「やや遅れている」と評価する。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、尺度開発を進めていく。具体的には、先ず、認知症看護における臨床判断能力尺度の信頼性および妥当性の検討を行う。その後、尺度の有効性を検討するための研究に取り組む。また、それぞれの研究に関する成果報告を行う。
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