研究課題/領域番号 |
22K11101
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
中村 廣隆 朝日大学, 保健医療学部, 講師 (20802482)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 健康二次被害 / 地域づくり / サロン再開 / 予防プログラム / 新型コロナウイルス感染症 / 通いの場 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の社会参加促進は,わが国のポピュレーション戦略のひとつになっている。しかし, 新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため社会的行動が制限され,社会的孤立や生活機能悪化などの健康二次被害が危惧されるが,実態は明らかになっていない。また,感染防止に配慮した交流の場の設定も喫緊の課題であるものの,どのように進めるとよいのか手探りの状態である。このことから本研究では、感染症拡大に伴い,地域在住高齢者の健康や生活状況の変化から健康二次被害の実態を質問紙調査で調査し,住民・行政・関係機関と高齢者の健康二次被害を予防するプログラムの開発を目的とする。
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症の影響により高齢者の健康二次被害の状況を確認するアンケート調査を,2022年12月~1月にかけて,岐阜県揖斐広域連合の協力を得て実施した。現在はデータ整備中であり,2023年5月以降から分析を開始する予定をしている。 一方で,岐阜県関市において,2023年9月にサロン活動を運営している住民への意識調査を実施した。社会活動の機会を提供していた住民が,感染症の拡大を恐れて中止せざるを得ない状況だった時期を踏まえて,感染症の動向を見て再開するサロンと中止したままのサロンとがある。その違いを探る意識調査を100名に実施した。その結果,特に差がある項目はなく,誰かが(国や県や市町村)が,「感染が拡大しても誰のせいでもない」という認識を広めてほしいことが分かった。この結果は,アンケート対象者にも返却し,関市役所・関市社会福祉協議会の協力を得て,サロン再開に向けた取り組みを実施している。 また,愛知県東栄町社会福祉協議会の取り組みをヒアリングした。社協と住民とワークショップを開き,サロンが中止しているが,サロンのそもそもの目的を再考し,「住民同士のつながりを切らさない」ことが目的共有した。さらに,声掛けを継続したり,感染症の状況を見て再開したりと,常に社会福祉協議会と住民が相談しあいながら,住民同士のつながりを絶やさない取り組みを実施していることが確認できた。 研究論文として,地域づくりのプログラム作成に向けて,我が国の取り組み状況や課題,地域づくりの評価方法に関するレビュー論文を実施した。また,心理社会的側面を地域レベルで健康状況との関連を調査し,プログラム作成に向けた根拠となる論文作成にも携わった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
健康二次被害の実態調査が実施できた。また,社会活動の機会を提供している機関や住民への意識調査から,再開できない理由や社会活動の目的そのものを見直す取り組みなど,プログラム作成において重要なキーワードが抽出できたためである。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は,実態調査の分析・結果の共有を踏まえて,どのような対策をとるとよいかの課題抽出をメインとして,自治体や関係機関との協働を行う予定である。その過程から,実現可能なプログラム,準備期間を経たプログラムなど,プログラム内容の方向性が決定していく。
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