研究課題/領域番号 |
22K11106
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
坂梨 左織 福岡大学, 医学部, 准教授 (20569644)
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研究分担者 |
西尾 美登里 西九州大学, 看護学部, 准教授 (20761472)
大田 博 福岡大学, 医学部, 准教授 (10739775)
藤田 君支 九州大学, 医学研究院, 教授 (80315209)
合馬 慎二 福岡大学, 医学部, 講師 (00465717)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Virtual Reality / 学習プログラム / Anticipatory caregiving / 認知症 / 家族介護者 / エンゲージメント / 学習ニーズ / 働き盛り世代 / 介護 |
研究開始時の研究の概要 |
仕事と認知症介護の両立は極めて困難で、介護離職による経済的困窮や高齢者虐待など甚大な問題に発展しやすい。申請者は先行研究で、介護の準備不足と介護者のメンタルヘルス不調が離職に繋がりやすい実態を明らかにし、働き盛り世代の認知症介護における学習課題を特定し学習支援確立の必要性を見出した。既存の支援は受動的な学習スタイルが主流で「備え」の意識や行動は定着していない。本研究は、働き盛り世代の「仕事と認知症介護の両立への備え」を促すVirtual Reality教材を用いた学習プログラムを開発し、実用化に向けて検証することである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、仕事と認知症介護の両立への備えを促すVRを用いた学習プログラムを開発することである。 令和5年度は、VRコンテンツ制作に向けて以下の3つを実施した。 1.認知症と介護に関する有効なVRコンテンツを検討するための研究会を実施した。認知症当事者、家族介護者、支援者ら9名と計3回の研究会を開催した。その結果、有効なコンテンツの内容を絞り込むことができ、令和6年度に制作に向けた準備を整えることができた。 2.VRコンテンツを認知症の人や家族介護者、支援者らと協働して開発しそのプロセスを評価するための尺度(PPEET)のバックトランスレーション、および言語的妥当性を検討し、日本語版を作成した。上記1.の実施と並行して、日本語版の信頼性・妥当性の検証を行う準備が整えることができた。 3.本学習プログラムの概念的枠組みとなる学習ニーズに関する先行研究(Sakanashi,etal,2023)のなかで、介護前の準備の必要性が明確になった。そこで、Bower(1987)の介護の5分類を参考に、Anticipatory caregivingに関する調査を開始した。現在、システマティックレビューに取り組むとともに、認知症の人の家族介護者を対象にインタビュー調査を実施し、3名の対象者からデータを得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
VRコンテンツに関して、当事者を含めた参加者らと計3回の研究会で検討できたことにより、有効なコンテンツ内容を絞り込むことができた。また、前年度、令和3年度ウィズコロナ時代の新たな医療に対応できる医療人材養成事業として質の高いVR制作に取り組むことによって、制作のノウハウや機材利用を修得している。これが、スムーズな制作への展開へ影響している。
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今後の研究の推進方策 |
1.研究会を再度開催し、制作協力依頼と具体的な内容と日程の検討を行って撮影を実施する。編集後、作成したプロトタイプVRコンテンツを用いてその効果についてインタビューによって検証する。 2.上記制作過程を、尺度案(PPEET)によって評価し、信頼性・妥当性の検証を行う。 3.Anticipatory caregivingを明らかにし学習プログラムに反映させるための、システマティックレビューとインタビュー調査を継続して実施する。
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