研究課題/領域番号 |
22K11141
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小寺 さやか 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (30509617)
|
研究分担者 |
中世古 恵美 関西国際大学, 保健医療学部, 准教授 (00513425)
田中 祐子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (10535800)
岩本 里織 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (20321276)
井上 清美 姫路獨協大学, 看護学部, 教授 (20511934)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 保健師 / 基礎教育 / グローバル化対応能力 / プログラム開発 / 実装 |
研究開始時の研究の概要 |
グローバル化が進展する中,新型コロナウイルス感染症の世界的パンデミックは,とりわけ社会的弱者と言われる移民(在住外国人)の生活に大きな影響を及ぼしており,保健師が在住外国人に関わる機会も増加している。保健師にはより一層多様性への理解や国際性が求められている。本研究では,これらに対応できる保健師を育成するための実装的な基礎教育プログラムを開発し,その普及を図る。
|
研究実績の概要 |
グローバル化が進展する中,COVID-19のパンデミックは,とりわけ社会的弱者と言われる外国人の健康と生活に大きな影響を及ぼし,保健師が外国人に関わる機会も増加した。これらの経験からグローバル化に対応できる保健師の育成が喫緊の課題であるとし,本研究は実装的な基礎教育プログラムの開発とその普及を図ることを目的としている。2023年度は,行政保健師による在住外国人に対する異文化コミュニケーションの実態を明らかにすることを目的に,行政保健師8名を対象としたインタビュー調査を実施した。質的帰納的に分析した結果,保健師の異文化コミュニケーションの特徴として【人的・物的資源を用いて言語の壁を補う】【対面で関わることで非言語的コミュニケーションを活かす】【対象者との距離感を見極めながら関わる】【対象者の文化や価値観を尊重しながら関わる】【対象者自身が動けるように一緒に行動する】【関係機関など周囲からの情報を得てアセスメントを補完する】【保健師活動の原則に従う】の7つのカテゴリが抽出された。これらのことから,保健師は語学力がなくても様々な方法で外国人住民とコミュニケーションを取っていることや,対面での支援がより効果的であること,翻訳ツールをうまく活用すること,実演する・一緒に行動するなど一歩踏み込んだ支援が必要であること,文化的な違いを受け入れるために保健師から歩み寄ろうとする姿勢が大切であること,主体性の尊重,生活重視,中立・公平など保健師活動の原則を大事にしながら関わることが大切であることが示唆された。これらの結果を踏まえて,教育プログラムの内容を検討した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19が5類に移行する2023年5月まで本研究で使用予定であった「グローバル社会で求められる保健師のコンピテンシー指標」の開発ができなかったこと,保健師教育機関の活動制限が継続されていたことから,ベースライン調査及び教育プログラムの試行を見送ったことが遅れの主な理由である。一方で,教育プログラムに活かすことを目的とした保健師の調査は実施できたため,今後教育プログラムに反映させる予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度に保健師学生のグローバル化対応実践能力の実態を把握する保健師学生を対象としたベースライン調査(質問紙調査)を実施するとともに,検討した教育プログラムの内容的妥当性を確認し,保健師学生に教育プログラムを実施する予定である。
|