研究課題/領域番号 |
22K11143
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
柳澤 沙也子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (70912096)
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研究分担者 |
大西 眞由美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (60315687)
中尾 理恵子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (80315267)
川崎 涼子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (30437826)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ヤングケアラー / 養護教諭 / 保健師 / 看看連携 / 多職種・多機関連携 |
研究開始時の研究の概要 |
地域で働く看護職である保健師や養護教諭は、ヤングケアラーの支援における多機関・多職種連携の要になると考えられる。しかし、保健師や養護教諭の支援の頻度や実際の介入内容は明らかになっていない。 本研究では、長崎県内で勤務する保健師および養護教諭を対象としたWeb質問票調査を実施し、地域で働く看護職におけるヤングケアラーの支援の実態や求められる役割を明らかにする。これをもとに、地域で働く看護職を含む多機関・多職種での連携における課題について検討した上で、保健師および養護教諭を含めたヤングケアラー支援者にとって実効性のある支援体制の構築を図る。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、地域で働く看護職が経験してきたヤングケアラーの支援内容と課題を明らかにし、支援体制の構築を図ることである。調査対象者は長崎県内で勤務する養護教諭および保健師であり、看護学という共通言語を持ち地域で勤務している2職種の連携体制を構築していく。 本研究の実施に向けた先行研究として、養護教諭におけるヤングケアラーの把握・支援経験および支援の実際、ならびに養護教諭が今後必要と考える支援内容について明らかにすることを目的とした、ヤングケアラーに対応した経験を持つ養護教諭4名およびスクールソーシャルワーカー2名を対象としたインタビュー調査を実施した。調査を通して、養護教諭がヤングケアラーを対象として行っている支援の実際を明らかにした。調査にあたり、長崎県教育庁および県内市町教育委員会の学校保健担当者との関係性を強化した。また、報告書を作成し、県内教育委員会および公立小中高等学校に配布した。 県内保健師とは、長崎県内に勤務する卒業生および保健師を対象とした卒後研修の実施を通して、顔の見える関係性を構築しており、本研究に協働できる体制を構築している。 元ヤングケアラー1名を対象として、ヤングケアラーとしての経験についてインタビューを実施した。この結果、ヤングケアラー当事者が抱える困難やケアを担いながら学校生活、社会人としての生活に移行するライフヒストリーを明らかにした。 さらに、本研究に関する文献検討を行い、国内におけるヤングケアラーの実態調査、養護教諭および保健師の職務におけるヤングケアラーや虐待事例等の対応の実際、看看連携に必要な要素、多職種・多機関連携に必要な要素について検討した。 また、第81回日本公衆衛生学会総会および第68回日本学校保健学会学術大会に参加し、ヤングケアラーの対応について養護教諭・保健師を含む看護職を始めとする多職種から意見交換を行い、最新の知見を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者の親族の急逝に伴う家族の世話が生じたため、当初予定していた本研究の質問票作成および配布は困難であった。このため、本研究にやや遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
現在、昨年度実施した調査をもとに、養護教諭および保健師を対象とした質問票を作成している。本年度前半に本学倫理審査委員会の承認を得る予定である。倫理審査と並行して調査対象機関および関係者と連絡調整を行い、倫理審査通過後は速やかに調査協力を依頼の上調査を実施する。2023年度中に調査結果を集計・分析し、調査結果を取りまとめる。得られた知見をもとに2023年度末から2024年度に養護教諭、保健師ならびに関連機関による連絡会議を実施する。また、得られた結果は2024年度に論文投稿および学会発表を行う。 加えて、日本公衆衛生学会総会、日本学校保健学会学術大会、日本養護教諭教育学会学術集会、日本公衆衛生看学会学術集会等の本研究に関連する学会に参加し、本研究に関連する最新の知見を得ると同時に、本研究を広く周知していく。
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