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国境を越えて移動する船上での健康情報提供にむけてのポットキャスト開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K11159
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
研究機関人間環境大学

研究代表者

西川 まり子  人間環境大学, 看護学部, 教授 (80412344)

研究分担者 山中 仁昭  海上保安大学校(海上保安国際研究センター), 海上保安国際研究センター, 教授 (00352047)
柴沼 晃  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (90647992)
山田 尚美  人間環境大学, 看護学部, 助教 (70882421)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード船旅 / 国境 / ヘルスプロモーション / 事前準備 / 感染症 / 外国旅行者 / 船 / 健康情報 / 病気の予防 / 船上 / ポットキャスト / 予防
研究開始時の研究の概要

本研究は、年間に約200万人の訪日船舶旅行者と約36万人の日本人と増え続ける国境を船で移動する人々の健康維持に焦点をあて、必要な情報を分析して、それに対応した効果的で利用者に優しいヘルス情報ツールの開発である。そのために、(1)移動する人々への既存の調査から必要な事柄を分析して、(2) 船上で病気になった経験を持つ人にインタビューを行い、その内容から質問票を作成。(3)Web上で船旅経験者に質問票調査を行い、(4)この2つの調査と船舶安全と医療専門家の意見から船上での健康への情報提供に必要な内容をポットキャストとして開発し(5) 船旅の人々と専門家の意見を分析して (6) 発表で評価を受ける。

研究実績の概要

本研究は,特に外国船を利用して国境を超えて移動する人々の特性(目的,国,性別,年齢等)をふまえた健康維持に焦点をあて,必要な情報を分析して,それに対応した効果的で利用者に優しい(利用者重視)ヘルス情報ツールを開発することを目的としている.2023年度の訪日外国人は年間に2500万人を超え,2024年は2019年度の3000万人を超える勢いである.そのうち船舶旅客数は,3年連続200万人を超え,外国船の日本への寄港回数は2500回を超えている.日本人も2019年度に約36万人であり,さらにCOVID-19後は,急激な増加している.船旅は,年齢が少し高くなる傾向がると同時に,一旦出航するとすぐには寄港が難しいため,健康への十分な配慮や情報が必要である.さらに,病気になると船室に閉じこもり休む,もしくは途中で,船旅を断念する必要がある.そのために,国をまたいで移動する人々への既存の調査から必要な事柄を分析している.
2023年度は,これまでのインタビュー調査の5名に加えて,7名の調査を実施した.その結果,この12名を分析すると,船の中で,病気になっても,途中下船を避けるために,船室でひたすら我慢して苦しんでいる様子が見られた.感染症の場合は,同室者ともども船室のみで過ごすことになる.感染症以外にも,船酔い,腹痛,高熱,下痢なども多い.インタビューを受けた方々の共通の意見として,乗船前に体調を整えることや体調不良にならない事前準備の必要性を述べられた.
この調査に加えて,船の中で,実際に船旅をリラックスするための運動を取りいれている神戸のA船会社の船に乗り,その体験をした.この試みは効果的であるが実施しているところはめずらしく,その目的と内容をインタビューで知りえた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では現在のところ,文献レビューの上,船上で病気になった人々の現状.病気になった人々が,どのようであるか,なぜそのように感じたのか,どのように対処していたのか,そこに何があるのかを質的研究のうちのインタビューで明確にしてきた.また,病気の前後での感情はどのように変化したのか.船に乗る前に知っておきたいと思われたことは何か.これから船を利用する人々に伝えたいことは何かということを詳細に調査した.
具体的な調査内容は,1.船上で体調を崩された経験について,これまでの船旅を振り返って,体調を崩された経験があるかどうか.後から,体調を崩されたことに気が付かれたことも含んだ.そこに至る経緯やその後の影響について,体調を崩された時も含んで,それまでに国際線の船に乗られた回数,船旅に慣れていたか。体調を崩された時の船に乗られた目的,どのようないきさつで体調を壊されたのか,その時の状況や,その時のご自身の対応,他の人からの言葉や支援,それに対してあなたはどう反応したのか.2.体調不良を起こされた時,援助を求めようと思ったか.もし実際に求められたなら,それは何故か?また,誰にどんな助けを求め,その結果どうなったか.もし求められていなかったならば,それは何故か.助けが必要だったにもかかわらず,求めなかったのなら,その原因は何か.その結果どうなったのか.そのあとどんな気持ちになったのか.3.船上で体調を崩された経験をされた後,この出来事後,どう対応したのか.4.船旅での健康維持に関する情報を船に乗られる前に得られていましたか.得られている方は,どこで,どのように情報を得ていたのか.今後の船旅での健康に関する情報提供について,どのようにすればよいと思うか.
現在,この詳細に尋ねた内容を分析している最中である.このような研究は,既存の研究が見当たりにくいため,分析には,十分時間をかけている.

今後の研究の推進方策

今後の研究の進展は、以下を考えてる。
1.国をまたいで移動する人々へ必要な事柄を分析するために,これまでのインタビューで得られたことを十分分析して、調査票を作成して,何をどのくらいの量,知りたいのかをWeb調査で明らかにする.
2.可能であれば、外洋航海にたけている人々の意見を聞き、その結果と船舶を中心とした医療の専門家の意見をもとにまとめる.
3.上記1,2から,高齢者にも人気があり,取り扱いが優しく,耳から情報を得るボットキャストを利用した情報提供ツール,Kiyoshi-kunを開発してその効果を検証する.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Japanese health and safety information for overseas visitors: a randomized controlled trial2023

    • 著者名/発表者名
      Nishikawa Mariko、Yamanaka Masaaki、Shibanuma Akira、Kiriya Junko、Jimba Masamine
    • 雑誌名

      BMC Public Health

      巻: 23 号: 1 ページ: 1-12

    • DOI

      10.1186/s12889-023-16117-5

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Cross-Cultural Information for Japanese Nurses at an International Hospital: A Controlled Before?After Intervention Study2022

    • 著者名/発表者名
      Nishikawa Mariko、Yamanaka Masaaki、Shibanuma Akira、Kiriya Junko、Jimba Masamine
    • 雑誌名

      International Journal of Environmental Research and Public Health

      巻: 19 号: 19 ページ: 12829-12829

    • DOI

      10.3390/ijerph191912829

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 世界の看護のリーダーが,COVID-19パンデミック中に何を語っているのか? -2021年ICN Congress2022

    • 著者名/発表者名
      西川まり子,佐藤綾野,永井翔, 奥村茂夫,内山昌美,若園尚美,肥後恵美子
    • 雑誌名

      日本ヒューマンヘルスケア学会誌

      巻: 8 (2) ページ: 51-59

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Medical care challenges of Vietnamese residents in Japan: A literature review2024

    • 著者名/発表者名
      Ayano Sato, Mariko Nishikawa
    • 学会等名
      EAFONS 2024
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] PROVIDING HEALTH AND SAFETY INFORMATION FOR OVERSEAS VISITORS TO JAPAN2023

    • 著者名/発表者名
      Mariko Nishikawa, Masaaki Yamanaka, Akira Shaibanuma, Junko Kiriya, Masamine Jimba
    • 学会等名
      ICN 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Topics of Regional Interest at the International Council of Nurses Congress 2021: A text mining analysis2022

    • 著者名/発表者名
      Mariko Nishikawa, Ayano Sato, Sho Nagai, Masami Uchiyama, Naomi Yamada, Emiko Higo, & Naomi Wakazono
    • 学会等名
      第5回日本ヒューマンヘルスケア学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 新任期保健師の職務満足度と職業性ストレス2022

    • 著者名/発表者名
      佐藤綾野、西川まり子
    • 学会等名
      第5回日本ヒューマンヘルスケア学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 地域で働く介護・看護職員のためのケア読本2023

    • 著者名/発表者名
      藤井かし子、西川まり子
    • 総ページ数
      185
    • 出版者
      三恵社
    • ISBN
      9784866937489
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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