研究課題/領域番号 |
22K11168
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
塩川 幸子 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (80723379)
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研究分担者 |
藤井 智子 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20374796)
山下 千絵子 北海道科学大学, 保健医療学部, 助手 (30909312)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 保健師 / 家庭訪問 / 再アセスメント / 事例検討 / アクションリサーチ / 教育モデル |
研究開始時の研究の概要 |
保健師の看護過程は地区診断など地域レベルの研究は多いが、個別支援における看護過程は明らかにされていない。研究者らは事例検討会へのアクションリサーチにより、保健師の看護過程の特徴は地域での生活・家族・時間軸の視点が基盤であることを明らかにした。新任期保健師はアセスメントの視点を理解しても、家庭訪問場面での再アセスメントが難しいとされる。また、再アセスメントの構造は明らかにされていない。本研究はアクションリサーチを用いて、現場の新任期保健師と指導保健師が同行訪問を行い、その前後に研究者とともに事例検討を行うことで家庭訪問場面の再アセスメントを可視化することを目的とし、教育モデルを開発する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的はアクションリサーチによる保健師の家庭訪問における再アセスメントの構造の可視化と教育モデル開発である。 研究計画は2022~2024年度の3年間でアクションリサーチを展開し、市町村および保健所に勤務する保健師を対象とし、現場の保健師と研究者が共同で現任教育を企画・実施し、家庭訪問における再アセスメント力を向上させる教育モデルを開発する。 2022年度はフィールド調整と介入を行った。1~3年目の新任期保健師が在籍しペアになる先輩保健師がいる条件を満たす自治体を探すため、機縁法により都道府県型保健所等に依頼し対象となる自治体の紹介を得た。その後、研究者から直接連絡し研究の趣旨を説明して、家庭訪問の再アセスメント力を育成するための機会として現任教育と研究のコラボレーションが可能な自治体から研究参加の承諾を得た。さらに、協力自治体のリーダー保健師と打合せを行い、家庭訪問の現任教育計画を立案した。 2022年度の研究参加者は新任期保健師と指導保健師のペア9組であった。職場で同行訪問を行い、その前後に研究者が同席して事例検討を行った。事例検討は事例のアセスメントを深める意見交換と支援者としての思考・判断を引き出すリフレクションの方法を取り入れた。同行訪問の前後に新任期保健師と指導保健師を対象に個別インタビューを行い、それぞれの立場から①家庭訪問の準備、②同行訪問の学びと今後の目標等を語ってもらい、研究者からフィードバックを行った。 現在、家庭訪問の準備に関するインタビュー結果を分析中であり、公衆衛生看護に関する学会での発表を予定している。2023年度以降も対象者を拡大しフィールドへの介入を継続していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は初年度でありフィールド調整に時間を要した。研究対象となる自治体の募集にあたっては都道府県型保健所の協力を得て、参加者はおおむね順調に確保できている。研究参加者は市町村と保健所の保健師としているが、コロナ禍で保健所保健師の研究参加が難しく、市町村保健師の割合が多い状況にある。今後は保健所保健師の参加者も追加募集していく方向性である。 本研究の前から取り組んできた科研の研究課題がコロナ禍の業務多忙により遅れが生じたため延長中で並行している。そのため、本研究の調査は順調に進んでいるが、データ分析の時間確保のため研究体制の強化が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
研究参加者は市町村保健師の割合が多いため、今後は保健所保健師の参加者を追加募集し、分析において、所属による特徴についても検討していく方向性である。 研究体制を強化するため、2023年度は分担研究者を増やし、フィールドへの介入、分析を進めていく予定である。
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