研究課題/領域番号 |
22K11186
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 日本工業大学 |
研究代表者 |
高瀬 浩史 日本工業大学, 先進工学部, 教授 (80306266)
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研究分担者 |
加藤 利康 日本工業大学, 先進工学部, 准教授 (20826698)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | IoT技術 / フットマッサージ技術 / 学習支援システム / IoT / フットマッサージ / 動作スキルの抽出・可視化 / 習得支援システム |
研究開始時の研究の概要 |
我が国は、超高齢社会に対応すべく、ケア(看護・介護)を担う人材育成が重要な問題となっている。特に、高齢者には爪の変形、足の関節の変形、糖尿病による壊死など足の病変を抱えている人が多い。足病変の対策として、フットケアが効果的な医療手段としての関心が高まっている。フットケアを担う人材の育成は緊急な問題となっている。しかしながら、フットケアを担う人材育成の効果的な方法は確立されているとは言い難い。本研究では熟達者が行うアロマを用いたフットマッサージの動作スキルをIoT(Internet of Things)技術を活用してスキルを抽出・可視化し、伝達・共有させる習得支援システムの開発を試みる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,熟達者が行うアロマを用いたフットマッサージの動作スキルをIoT活用により抽出・可視化し,伝達・共有させる習得支援システムを開発することである.本システムによるアロマを用いたフットケアの人材育成を目指している. そこで本研究では熟達者が行うフットケアマッサージ技術の習得支援を目的に,その行動や説明をIoT技術を用いて可視化するシステムの開発を試みた.可視化の方法として,フットケアマッサージ中の熟達者の視点である視覚情報,熟達者の説明の声である聴覚情報,熟達者の腕,指のセンサデータである触覚情報を同時に提示する. 視覚情報として,フットケアマッサージの動作中の視覚をアイトラッカーにより計測を行う.どこに視点があるのか,その視点はどれだけの時間であるかなどの情報を取得する.聴覚情報として,フットケアマッサージ中の熟達者の説明を録音し,システムで再生する.視覚情報と組み合わせることで,熟達者の動作に対する考えなどを共有でき,初学者の技術向上に繋がると考えられる.また,フットケアマッサージ中の指圧の強さなどをセンサで測定し,教育システムに触覚情報として提示する.熟達者の指の力加減などを示すことにより,初心者はより適切な力加減を学習できると考えられる.指圧の強さを測定するために,高分子厚膜フィルムによる圧力センサを用いた手袋を試作した.これら視覚情報と聴覚情報,触覚情報の計測データを同期させ,統合することで動画教材を作成することができる.本システムを利用することにより,熟達者の動作スキルを抽出・可視化することが可能であることを確認することができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は,触覚情報の取得に必要な圧力センサを用いた手袋の試作を重点に研究を行った.試作システムをフットケア指導員である看護師に評価してもらい,改良の方針も定まっていることから,概ね順調に進んでいるといえる.
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画では,2年目に行う触覚情報の可視化を1年目に先行して行ったことから,視覚情報で用いるアイトラッカーの計測データの活用を2年目に行う.視線データだけではなく,視線の停留回数や停留時間を集計して色温度分布で表示するヒートマップ解析や設定領域内の視線解析であるAOI(Area of Interest:興味関心領域)分析を行えるようなプログラムの開発を行う予定である.また,各種情報の統合をリアルタイムに行う方法についても検討する.
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