研究課題/領域番号 |
22K11206
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
|
研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
喜多 歳子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (30530266)
|
研究分担者 |
村中 峯子 宮城大学, 看護学群, 准教授 (40944004)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 子どもの貧困 / 保健師 / チェックシート / 支援 |
研究開始時の研究の概要 |
「子どもの貧困」が社会問題となり、その対策が立案されて久しいが、貧困に付随する健康課題への対策は不十分なままである。保健師は、貧困の有無に関わらず妊娠届出時から親子の健康管理と子どもの発達保障を目的に介入することが可能な職種である。しかし、経済問題と複雑に絡み合う健康課題への支援は、保健師基礎教育で修得するには限界がある。そこで本研究は、子どもの貧困世帯の支援に特有の保健師活動を構造化し、保健師が子どもの貧困に関連する健康課題に対峙した際、必要な支援を確認できるチェックシートを作成する。
|
研究実績の概要 |
2023年度は、チェックシート草案の作成に着手した。昨年度までのチェック項目に対し文献データから得られた項目の追加、表現の適切性と妥当性を検討し項目と構造のブラッシュアップを行った。チェック項目の客観性と妥当性、汎用性を確認するため、第12回日本公衆衛生看護学会(2024年1月)において、「子どものいる貧困家庭に対する支援計画策定における保健師の役割」と題してワークショップを開催した。背景に令和5年4月「こども基本法」が施行され、令和6年度には各自治体が子どもに関する所管を一元化した相談体制を行うことが求められている。そこでは、保健師等が継続支援が必要な家庭に対して、サポートプラン作成の中心的役割を担うことが明記されている。継続支援が必要な家庭には、貧困が伴うことが少なくなく、家族の課題も複合的であることが多い。そうしたことからワークショップの参加者は、会場内に収容できないほどであり、この問題に対する現場の危機感と支援方法の実装が求められていることが明らかになった。ワークショップでは、話題提供として、これまでの研究成果結果と現在取り組んでいる支援計画作成にかかわるチェックシート原案の開発経過について報告した。続けて、「こども家庭センター」における保健師の役割と、支援時のチェックシートの是非、チェック項目の内容の適切性と過不足について参加者による意見交換を行った。シートの必要性を前提としてチェック項目に「こどもの人権に関する視点の強化」、「転居の多い家族に対する視点と支援体制」、「社会資源から独立させた要対協との連携」の意見があった。 これらの意見を含めてチェックシート原案の項目の追加と再検討を行った。調査に向けて質問紙作成に着手した。合わせて、調査計画書の作成と調査内容について所属の研究倫理委員会による承認を受けた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
病気療養のための2022年度分の遅れを取り戻しつつある。しかし、チェックシート原案の作成に着手できたが完成に至らず、年度内に調査の開始ができなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
チェックシート原案に基づき有識者会議を開催しチェックシート案を完成させる。完成後、子どものいる貧困世帯で支援活動を行っている子ども支援センター等で勤務する保健師を対象にデルファイ法を用いてチェックシートを完成させる。
|