研究課題/領域番号 |
22K11215
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
湯浅 美千代 順天堂大学, 医療看護学部, 教授 (70237494)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 看取り / 介護老人保健施設 / ケアの質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、病院と施設の中間的な位置づけにある介護老人保健施設の特質と機能を活かした独自の看取りケアを創出することを目的とする。介護老人保健施設の特質や機能をふまえた理論的なモデル(看取りケアモデル案)を構想した上で、①現状調査(質問紙調査)と②ベストプラクティスの収集(聞き取り調査と国内外の文献収集)を行う。その結果を分析し、看取りケアモデルを確定した上で、介護老人保健施設の看取りケアの質向上に貢献できるプログラムを開発する。
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研究実績の概要 |
本研究では、病院と施設の中間的な位置にある介護老人保健施設(以下、老健)の特質をとらえ、その機能を活かした独自の看取りケアを創出することを目的として開始した。令和5年度は、令和5年度に実施した全国調査について、主に選択式での回答結果をまとめ、国際学会で発表し、論文として投稿した。また、自由記述式での回答結果について質的帰納的分析を行い、老健の看護師が捉えている看取りの課題、工夫している点・うまくいっている点、自身が取り組んでいることについて、発表する準備をしている。 当初我々が想定した以外の課題として、「看取りケアへ移行するタイミングの難しさ」「コロナ禍の影響による家族へのケア不足」などが挙げられた。工夫している点・うまくいっている点では、「職員の負担軽減」「コロナ禍での面会方法の工夫」などが挙げられた。自身が取り組んでいることでは、「自己研鑽」のほか、「看取り体制の整備」や「利用者と家族へのケアの質向上」のためのさまざまな内容が挙げられた。 令和5年度には新たに、老健に配置されているリハビリテーション専門職、すなわち理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)の計12名にインタビューを行った。各職種ともそれぞれの技術を活かして苦痛の緩和と予防、生活の維持のためのリハビリテーションを行っていた。これは、通常の業務の連続上にあり、特別なものとはとらえていないという語りもあった。また、医療的な面では看護職との連携を行っていた。そして、在宅と施設を行き来する利用者と家族に長期間関わる中で、施設の看取りに至ることが語られたほか、コロナ禍前には在宅での看取りを支援していたことも語られた。一方、病院から看取りの時期に入所され、短期間しか関わることができなかった利用者については、関わりが難しいとも語られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
全国調査の分析、発表のための準備に時間がかかった。リハビリテーション専門職へのインタビュー調査にあたり、予定の対象者数を得るまでに時間がかかった。
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今後の研究の推進方策 |
全国調査およびインタビュー調査の結果を統合し、介護老人保健施設における看取りケアモデルを作成する。このモデルに対する意見や現状について、介護老人保健施設の施設長、看護職、リハビリテーション専門職への調査を実施する予定である。
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