研究課題/領域番号 |
22K11234
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 群馬県立県民健康科学大学 |
研究代表者 |
宮崎 有紀子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (00251190)
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研究分担者 |
小林 亜由美 群馬パース大学, 看護学部, 教授 (20323347)
丸 光恵 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (50241980)
大澤 康子 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (50570082)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 禁煙 / 育児期 / 家族 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では成人の喫煙習慣の実態と子どもの受動喫煙の実態を把握し、家族を対象とした支援プログラムを検討することにより、受動喫煙のない育児環境づくりをめざす。①未成年者と同居している20~50歳代の成人の喫煙習慣の実態について明らかにする。②育児期の家族の喫煙状況および子どもの受動喫煙の実態を明らかにする。③それらの成果を踏まえて、育児期の家族に向けた禁煙プログラムを検討する。
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研究実績の概要 |
本研究は、成人の喫煙習慣の実態と子どもの受動喫煙の実態を把握し、家族を対象とした支援プログラムを検討することにより、受動喫煙のない育児環境づくりをめざすものである。令和4年度はその準備段階として、禁煙ガイドラインとして過去10年間に公表されている文献を系統的に調査し、禁煙ガイドラインの対象者、推奨事項、禁忌事項を明らかにした(第17回日本禁煙科学会学術総会にて発表)。 令和5年度は禁煙支援プログラムの検討の準備として、妊婦または育児世代の喫煙の状況や禁煙支援に関して実態に基づいた見解を持つ専門職を対象としたインタビュー調査を実施した。便宜的サンプリングにより協力の得られた保健師、助産師、産婦人科医師、小児科医師等の専門職8名に、30~60分程度のインタビュー調査を行った。パイロットインタビューを行った4名の分析結果からは、対象者の把握方法は問診票の項目、臭い等であり、妊婦には「妊娠したら吸わない」、育児世代には「少なくとも子どもの前では吸わない」等を伝えていた。対象者へのアプローチでは、指示的・強制的にならない指導や本人のモチベーションを下げない工夫がされていた。課題としては、禁煙支援の質向上、組織内外における連携が挙げられた。支援対象者を把握しやすいシステム、取り組みやすい系統的・組織的な支援プログラムが必要であることが示唆された。以上を第18回日本禁煙科学会学術総会にて発表した。 令和5年度中に、ネットリサーチに関して、対象者、質問項目の選定、倫理審査申請、業者選定等の準備を進め、令和6年度4月に実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の当初の計画では、令和4年度に20~50歳代の成人の喫煙習慣の実態、および現在喫煙者、過去喫煙者における禁煙の促進要因、阻害要因について明らかにするため、ネットリサーチ会社を利用した質問紙調査を行う予定であった。禁煙ガイドラインに関する文献調査を行い、質問項目の選定のためにさらに準備が必要であると考えたため、令和5年度に禁煙支援に関して実態に基づいた見解を持つ専門職を対象としたインタビュー調査を実施した。ネットリサーチに関しては、調査対象を未就学児と同居する20~40歳代の成人として、喫煙状況、自覚的健康状態等に関する調査を実施した(調査実施は令和6年4月となった)。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度に実施した禁煙ガイドラインに関する文献調査については、引き続き検索、文献整理を行っており、今後はレビュー論文として作成し発表することを計画している。 令和5年度に実施した専門職インタビュー調査については、収集したデータを用いて内容分析を行う予定である。ネットリサーチに関しては令和6年度中にデータをまとめ、研究発表を行うことを予定している。 本研究課題では、当初は子どもの受動喫煙の状況を把握するため尿中コチニン濃度測定を計画していたが、インタビュー調査等を経て、喫煙者では喫煙形態の多様化が進んでいることが考えられた。加熱式たばこ等の使用の場合には、あまり尿中コチニンが検出されないとも言われており、受動喫煙把握の方法として適切であるかについて再度検討を行う。
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