研究課題/領域番号 |
22K11275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 人間環境大学 |
研究代表者 |
佐々木 詩子 人間環境大学, 看護学部, 講師 (90814286)
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研究分担者 |
篠崎 惠美子 人間環境大学, 看護学部, 教授 (50434577)
原 好恵 人間環境大学, 看護学部, 講師 (20441397)
肥後 恵美子 人間環境大学, 看護学部, 准教授 (50457933)
奥村 茂夫 人間環境大学, 看護学部, 助教 (80849414)
為永 義憲 人間環境大学, 看護学部, 助教 (10802639)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 訪問看護師 / 臨床判断能力 / 教育プログラム / 小規模訪問看護事業所 / スマートグラス |
研究開始時の研究の概要 |
訪問看護事業所の課題には人材の確保と教育があるが、小規模事業所では人的・経営的問題から十分な教育ができない現状である。本研究では、小規模事業所をバックアップするためにOJT(現場教育)において臨床判断能力の向上を目指すモデル教育プログラムを作成する。方法として、訪問看護師経験のある教員が定期的に新任訪問看護師に同行訪問し多面的に根拠をもった臨床判断ができるよう教育する。現場への同行が出来ない場合でもICTを利用し指導の継続化を図る。大学を基幹教育施設とし所属する教員を教育リソースとして活用する。大学と現場の協働で効果的な教育プログラムが作成され、新卒訪問看護師の人材確保にも繋がると期待される。
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研究実績の概要 |
2年目の2023年度は、B小規模訪問看護ステーションでの実装を視野に入れて、評価表や具体的な教育内容について検討した。具体的には、熟練別の臨床判断について質的研究を行い、それを基に、ラサターの臨床判断ルーブリックを参考に、訪問看護師の臨床判断評価表を作成して、現在信頼性と妥当性を検証中である。これは、熟練訪問看護師・中堅訪問看護師・新任訪問看護師各3名ずつに3事例に対して、「気づき」「考えられる要因」「とるべき情報」「今後実施すること」など、訪問看護師の思考を言語化し、熟練度別の特徴を明確にした。その上で、タナーの臨床判断モデルと親和性に高いラサターの臨床判断ルーブリックの内容と対比し、評価表を作成した。現在その内容について研究者・訪問看護師と検討中である。また、教育内容については、訪問看護師の臨床判断における困難の内容を検討した結果、まずは、心不全に焦点をあててその教育内容を検討している。基本は訪問後のリフレクション支援を行い、訪問看護師の思考を言語化し、臨床判断力を高める方法で実施するが、リモートでのリフレクション支援ができるようにICTを活用していく方法を計画中である。 3年目の2024年度は最終年度であるため、評価表の完成と教育内容を具体化し、B訪問看護ステーションでの実装・評価を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は、第1研究として、新任訪問看護師教育(臨床判断能力)の現状と課題を明確化するために、予備研究を実施した。その内容を基に、教育内容や教育方法を検討した。また、訪問看護における臨床判断力の評価指標の開発も必要であったため、第2研究として熟練別訪問看護師の臨床判断の特徴を明確にし、それを基に現在評価表を作成中で、実装開始までに完成する予定である。教育内容・方法については、B訪問看護ステーションにおけるヒアリングや多くの文献を検討した結果、リフレクション支援を軸とした構成になる。現在はより具体的にしている段階であり、所属の倫理審査の結果で実施を開始する予定である。9月までには開始できる見通しである。
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今後の研究の推進方策 |
3年目の2024年度は、評価表、具体的な教育内容とスケジュールを完成し、倫理審査を経てB訪問看護ステーションにて実装する予定である。 実装時は1か月に1回モニタリングをし、2~3か月持続し、その結果を量的・質的に評価してまとめる予定である。
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