研究課題/領域番号 |
22K11312
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
立石 裕樹 山口大学, 医学部, 特別医学研究員 (20793342)
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研究分担者 |
前原 達哉 山口大学, 医学部附属病院, 理学・作業療法士 (10940273)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | サルコペニア / 慢性心不全 / 高齢者 / 骨格筋 / CT |
研究開始時の研究の概要 |
高齢心不全患者に合併するサルコペニアが注目されているが、現時点ではサルコペニアに対する標準化された治療法は確立されていないのが実情であり、一律に食事/運動療法が行われている。その原因として現行のサルコペニアの診断基準が広く普及していないことに加えて、現行の診断基準が一次性、二次性サルコペニアなどの病態の異なる骨格筋障害の診断に言及するものではないことに原因があると考えた。この異なる病態にアプローチするためにCTに着目し、高齢心不全患者に合併するサルコペニアの骨格筋障害を簡便にかつ詳細に評価し、病態に特化した治療介入選択のアルゴリズムを作成し、アルゴリズムに基づいた治療効果の判定を行う。
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研究実績の概要 |
慢性心不全患者における骨格筋障害の予後予測能評価を行っている。研究対象は2017年1月から2021年3月に初回心不全を生じ、当院へ入院となった患者292名のうちCT上で骨格筋の評価が可能であった243名を研究対象としている。腰部と大腿部の骨格筋断面積の総死亡に対する予後予測能の比較を行ったところ大腿部の骨格筋断面積の予後予測能が優れることが確認された。サルコペニアの診断は体幹の骨格筋量ではなく、四肢の骨格筋量の評価が重要視されている。四肢の骨格筋量では上肢と比して下肢の骨格筋量が加齢による影響を強く受けることから、高齢化社会における慢性心不全患者の予後予測能を評価するうえで下肢の骨格筋量の評価を行うことはきわめて重要であると想像可能である。また、慢性心不全の初期の病態では下肢の骨格筋障害がより早期に生じることも報告されており、本研究の結果を裏付けるものとなり得る。 また、同時に県内のACS患者3309名における脂質低下療法の調査を行い、サブ解析において体表面積や栄養状態がACS発症後の予後に強く影響することが判明している。 上記のいずれについても論文作成中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
後ろ向き研究の結果より大腿筋量低下群を治療ターゲットとすることの妥当性が証明され、アルゴリズム作成中、そして論文作成中である。
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今後の研究の推進方策 |
慢性心不全患者における骨格筋障害に関する論文とACS患者における脂質低下療法に関する論文作成を引き続き進める。
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