研究課題/領域番号 |
22K11359
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 独立行政法人国立病院機構村山医療センター(臨床研究部) |
研究代表者 |
植村 修 独立行政法人国立病院機構村山医療センター(臨床研究部), 臨床研究部, 臨床研究部長 (90365396)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | 頸髄損傷 / 上肢筋力 / 予後予測 / 数理モデル |
研究開始時の研究の概要 |
不全頸髄損傷(頸損)の予後予測は完全損傷のそれと比べて困難である。そのためにリハビリテーションの目標を明確にできず、効率的な治療計画を立てることができなかった。本研究の目的は、完全・不全を問わず、頸損後の任意の時点での上肢筋力を予測する数理モデルを構築することである。頸損後の任意の時点における上肢運動スコア (UEMS) を対数関数モデルで予測し、さらに順序ロジスティック分析によりUEMSの値から各主要筋の筋力を推定できるかを検討する。頸損後の各主要筋の筋力が予測できれば、将来“どのように”動作を行うかといった詳細な目標設定、及びそこに向けた具体的・戦略的なリハビリテーションが可能となる。
|
研究実績の概要 |
当院に入院した頸髄損傷患者の上肢筋力(脊髄損傷の神経学的分類のための国際基準(ISNCSCI)に基づく、上肢主要筋群5筋の筋力スコア合計点)を月毎に測定した。その実測値と対数関数モデルによる予測値との相関を見ることで対数関数モデルによる予測精度を明らかにした。 また、上肢筋力から、各主要筋の筋力スコアを予測できることを確認した。このことは、予測モデルで得られた上肢筋力から、各筋の筋力を推定できることを示している。例えば、つまむ動作を行う場合において、代償的なテノデーシス様運動を用いるのか、それとも能動的に手指屈曲で行うことができるかを予測できる。このことは効果的で効率的なリハビリテーション計画の立案において有用である。 さらに上肢筋力と日常生活動作(脊髄障害自律度評価法: SCIM)の相関を明らかにした。このことはSCIMで評価される日常生活動作課題の自立度をも予測できることを示しているため、患者がリハビリテーション終了時の障害像をイメージできるようになり、退院後の生活環境設定などを比較的早期に行うことができるようになる。 これらにより、頸髄損傷後の上肢機能がどの程度まで回復するかを、受傷後のリハビリテーション入院において比較的早期に予測することができるようになった。また、上述の通り、退院後の日常生活動作レベルを想定することができるため、家屋改修などの準備を早期から開始できるだけでなく、障害像をイメージすることで障害受容への一助となる可能性がある。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
現在、データ収集は終了しており、投稿論文を執筆中であるため。
|
今後の研究の推進方策 |
今夏までに論文を投稿予定。
|