研究課題/領域番号 |
22K11360
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
大高 恵莉 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 健康長寿支援ロボットセンター, 室長 (20898910)
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研究分担者 |
大沢 愛子 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 医長 (10388944)
稲本 陽子 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (70612547)
加賀谷 斉 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 部長 (40282181)
近藤 和泉 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 病院長 (50215448)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 摂食嚥下 / 加齢変化 / サルコペニア / 嚥下CT / 活動の定量的評価 / 運動生理 / 四次元的評価 / 嚥下運動の加齢変化 / 嚥下調整機構 |
研究開始時の研究の概要 |
嚥下運動は外部からは観察できない運動であり、嚥下機能が加齢に伴ってどのように変化するのか、運動生理学的にまだ十分解明されていない。しかし近年、CT撮影により嚥下運動の詳細な画像を取得する「嚥下CT」の手法が確立し、従来の方法では捉えられなかった嚥下運動の動的かつ定量的な評価が可能となった。そこで本研究では、この嚥下CTを用いて高齢者における嚥下運動がどのように調節されているか検証する。嚥下における加齢変化と嚥下障害へと至るメカニズムに関して新たな知見を得ることで、健康寿命延伸の実現に向けた学術的貢献が期待できる。
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研究実績の概要 |
本研究では、320列面検出型CTを用いて、飲水時のCT撮影を1人あたり合計5回行うプロトコルを策定した。専用の椅子に座り、リクライニング座位60度の状態で、粘度や用量の異なる5種類(水3ml、水10ml、水20ml、濃いとろみ付き水10ml、薄いとろみ付き水10ml)を飲んでいただき、それぞれの嚥下の様子を320列面検出型CTにより撮影することとした。また、65歳以上の対象者については身体機能評価・口腔機能評価を実施し、サルコペニアやオーラルフレイルの有無についても情報収集を行った。本内容は国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会で承認を受けた。 2023年度は主に、国立長寿医療研究センター近隣自治体を通じて、Food Intake Level Scale 8,9,10(一般的な食形態を3食経口摂取)かつ、明らかな嚥下障害および嚥下障害をきたしうる疾患(脳卒中や神経筋疾患など)の既往のない者を対象にリクルートを行った。2022年9月の倫理承認から2024年3月末日までに、若年群・高齢群あわせて80名の撮影・データ収集を実施した。内訳は、男性20名/女性60名、若年群16名/高齢群64名、高齢群のうちサルコペニア該当者は15名(男性4名/女性11名)であった。撮影された画像については、専用のワークステーションを用いて嚥下関連器官(舌骨、軟口蓋、咽喉頭など)の運動時間や体積の計測をすすめている。これらの計測値は、とろみ濃度および負荷量ごとに相違があるかどうか統計学的検討を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
対象者数が十分に確保でき、データ収集を順調にすすめることができている。また、データ解析についても順次進めており、進捗状況としては概ね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、7月頃までは対象者のリクルートおよびデータ収集を引続き行いながら、サルコペニア該当者に着目したデータ解析をすすめ、若年群および高齢健常群と比較した特徴を検討していく予定である。
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