研究課題/領域番号 |
22K11376
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 北海道文教大学 |
研究代表者 |
柴田 恵理子 北海道文教大学, 人間科学部, 講師 (80516568)
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研究分担者 |
菅原 和広 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (10571664)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 運動錯覚 / 知覚強度 / 振動刺激 / 運動学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、感覚入力を用いた錯覚誘導を運動機能障害に対する治療アプローチとして適用する上での汎用性を高めることを念頭におき、錯覚誘導の反復が運動学習過程に及ぼす影響を明らかにすることである。そのため、本研究では知覚強度を客観的に評価した上で、錯覚誘導を反復させた際の知覚強度が神経可塑性や運動パフォーマンスに及ぼす影響を検証する。本研究で得られる知見は、錯覚誘導を用いた治療アプローチの効果的な適用方法を検討するための基礎的知見となる。
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研究実績の概要 |
感覚入力による錯覚誘導や運動イメージの能動的な脳内再生といった認知刺激が、 感覚運動機能に対する治療アプローチとして有効であるという報告は多数みられる。しかし、これまで運動感覚の知覚という心理状況は、被験者の主観を基に評価されており、知覚が誘導されているか否かを客観的かつ簡便に判断する指標は一般化されていなかったため、運動錯覚が誘導されているかは患者の主観に基づき判断されているものが多く、この点が運動錯覚を臨床応用する上で適用範囲を狭めていた。そこで当該研究では、感覚入力を用いた錯覚誘導を運動機能障害に対する治療アプローチとして適用する上での汎用性を高めることを念頭におき、運動感覚の知覚強度が神経可塑性に及ぼす影響、および錯覚誘導の反復が運動学習過程に及ぼす影響の特徴を運動パフォーマンスの変化と生理学的変化から検証することで運動錯覚の効果的な適用方法に関する基礎的な知見を得ることを目的とした。 当該年度は、運動錯覚を誘導するための体性感覚刺激用に振動刺激装置を製作し、運動錯覚による生理学的変化と知覚強度との関連を検証する実験を実施する予定であった。そのため、関連学会に参加して振動刺激装置に関する情報収集を行い、必要な振動刺激装置の仕様についてまとめた。しかし、振動刺激装置用の部品供給の遅延により、当該年度中に装置の納品が間に合わず、本実験に使用することができなかった。そのため、急遽別の簡易的な振動刺激装置を使用し、実験環境の見直しと実験デザインのブラッシュアップを目的とした予備実験を中心に行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う精密機器の供給遅延により、購入を予定していた装置の納品が間に合わなかった。しかし、別の簡易機器を用いて予備実験を行なったことにより、装置が納品され次第、実験を再開する準備は整っているため、区分は(3)とした。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、年度初めに納品予定の振動刺激装置を用いて運動錯覚による生理学的変化と知覚強度との関連を検証する実験を行う予定である。また、令和6年度に予定している錯覚誘導の反復が運動学習過程に及ぼす影響を検証するための実験用プログラムの作成も同時に進める。
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