研究課題/領域番号 |
22K11378
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
平野 和宏 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (40874821)
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研究分担者 |
中原 直哉 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (10632193)
竹森 重 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (20179675)
山口 眞紀 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (30271315)
山内 秀樹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60220224)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 骨格筋 / X線回折 / 伸張性収縮 / 筋肥大 / サルコペニア / リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
X線回折法は組織を固定することなく分子レベルの構造を評価できる手法である。本研究では、筋節内微細構造のどの部分に伸張性収縮(ECC)特異的な負荷がかかり、どのような変化を及ぼすのかを血流を保った“生きたまま”のin vivo骨格筋標本によるX線回折法で評価する。そして、この極めて生理的な状態で評価した筋節内微細構造の変化について、細胞内信号カスケードの活性化状況や筋力増強との関連性を調べ、ECCが筋力増強のトリガーをどの部位から効率的に発動させるのかを明らかにしたい。
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研究実績の概要 |
サルコペニアは深刻な社会問題となっており、我々は虚弱高齢者に過度の身体的負担をかけずに筋肥大を誘発できる伸張性収縮(ECC)を用いたトレーニングを検討している。我々は以前、低強度のECCが健常筋ではサルコメアの微視的な劣化さえ誘発することなく、筋肥大のためのシグナルタンパク伝達を誘発することを示した。そこで今年度は、その研究を発展させ、萎縮筋における低強度ECCの効果を評価することとした。 尾部懸垂を3日または7日行った7週齢ラットの足底筋を張力評価だけの対照群(CON)、等尺性収縮群(ISO)、低強度ECC群(L-ECC)、高強度ECC群(H-ECC)の8群に分けた。収縮負荷条件は、麻酔下に筋血流維持の状態で、経神経刺激で3秒に1回、刺激時間300msec、刺激周波数はL-ECCが50Hz、ISOとH-ECCが100Hzで収縮させた。収縮回数は、L-ECCが30回とし、ISOとH-ECCはL-ECCの張力-時間積分と同等になるように回数を調整した。各収縮負荷後にシグナルタンパクを検出し、あるいはスキンドファイバーを作製してX線回折によりサルコメア構造を評価した。なお、X線回折実験は、高エネルギー加速器研究機構(KEK)のBL-6Aで行った。 尾部懸垂3日、7日とも筋重量は健常筋に比べて有意に減少していた。L-ECCおよびH-ECCにおけるシグナル伝達タンパク質は、CONおよびISOと比較してmTORC1およびMAPKは有意に活性化し、FoxOは不活性化していた。X線回折では、サルコメア構造の巨視的な劣化は検出されず、H-ECCではミオシンおよびトロポニンの反射強度がCONよりも有意に低下した。 以上から、L-ECCはサルコメア構造を維持したまま、より安全に筋肥大シグナルを誘導できる可能性があり、萎縮筋に対するリハビリテーションへの応用が期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度までに、健常筋のスキンドファイバーにおける標準化した張力-時間積分値を用いて、最大張力と収縮様式がタンパク質シグナル伝達とサルコメア微細構造に及ぼす影響を明らかにした。今年度は、その研究結果を発展させ、尾部懸垂によって誘発された萎縮筋のスキンドファイバーにおける最大張力と収縮様式の効果を評価することとした。
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今後の研究の推進方策 |
伸張性収縮負荷後における、血流を保った“生きたまま”のin vivo骨格筋標本を用いて、X線回折法でのサルコメア微細構造評価を進める。
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