研究課題/領域番号 |
22K11386
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 大阪河崎リハビリテーション大学 |
研究代表者 |
肥田 光正 大阪河崎リハビリテーション大学, リハビリテーション学部, 講師 (30739397)
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研究分担者 |
今岡 真和 大阪河崎リハビリテーション大学, リハビリテーション学部, 准教授 (40780961)
今井 亮太 大阪河崎リハビリテーション大学, リハビリテーション学部, 講師 (40823240)
和田 親宗 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 教授 (50281837)
中尾 英俊 城西国際大学, 福祉総合学部, 准教授 (60773182)
中村 美砂 大阪河崎リハビリテーション大学, リハビリテーション学部, 教授 (70285386)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 人工知能 / 外反母趾 / 扁平足 / 円背 / 姿勢 / 関節 / 機械学習 / 前処理 / 画像 / 医工連携 / アライメント測定 / 地域 / AI |
研究開始時の研究の概要 |
私たちの研究目的は,1) スマートフォンやデジタルカメラで撮影された画像を用いた新しい姿勢および関節アライメント測定ツールを,人工知能(AI)を用いて開発すること,2) 本測定法が地域で利用しやすいかどうかに関する実証研究を実施することである.自身の姿勢や関節の状態を定期的に確認するツールは,地域在住者へ「気づき」を与え,適切な生活習慣,運動習慣を構築する動機づけを高めることができると考えている.
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研究実績の概要 |
まず、人工知能を用いてヒトの足部のカメラ画像から外反母趾を推定する精度を検証した。適切な画像の前処理方法を見出し、人工知能が外反母趾かどうかを推定する研究を実施した。画像の前処理では、トリミング、白黒画像への変換、足部の外縁の強調化などを行い、画像認識タスクで高い性能を持つとされるVGG16を使用して足部の画像を分類した。結果、分類精度は全般的に良好であり、本研究の成果は国際誌に掲載された。 次に、外反母趾推定法を応用し、デジタル画像から扁平足を推定する人工知能の精度を検証した。しかし、その精度は臨床応用には不十分であり、さらに改良が必要であることが分かった。 さらに、人工知能を用いて体幹のアライメント異常である円背や側弯を推定するツールの開発に取り組んだ。これまでに収集した体幹アライメントのカメラ画像を使用して円背や側弯を分類する試みを行ったが、精度は臨床応用には不十分であり、改良の余地があることが明らかになった。そのため、新たに撮影方法を検討し、まずカメラ画像から円背姿勢を推定するための身体ランドマークを検証した。結果として、ランドマークとして頚椎外縁が適切であり、頚椎外縁と水平線がなす角度が円背を反映する指標として有用であることが分かった。この研究成果は学術大会で公表した。 これらの研究を通じて、人工知能を用いた画像分類を実施する際には、教師データを準備(アノテーション)する必要性があることが判明した。今後は、これらの教師データの準備を進め、さらに精度の高いモデルの開発を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
人工知能を用いた外反母趾推定については,まず外反母趾かどうかを認識する精度を検証できた.今後は,外反母趾の評価に用いられるマンチェスタースケールに基づいて外反母趾の重症度分類をすることが可能かどうかを検証する予定であり順調に推移している. 一方,扁平足推定については,昨年度から開始しているが十分な成果が出ておらず,今年度も継続して取り組む必要がある. さらに,円背推定については,科研費申請時までに集積した画像データだけでは良好な精度を得ることができないことがわかった.この解決には,画像を新たに集積する必要があり,今年度の課題である.
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度前半では,まず現在利用可能な画像を用いて,人工知能が外反母趾の重症度分類および扁平足の分類が可能かどうかについて,その精度を高められるような研究を実施する.同時に,円背や側弯推定に必要な新たな画像収集の準備を行う.令和6年度後半には画像収集を行う予定である.
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