研究課題/領域番号 |
22K11439
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
末廣 忠延 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (90633850)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腰痛 / 固有感覚 / 運動療法 / 筋活動 / 運動制御 |
研究開始時の研究の概要 |
腰痛者の固有感覚機能と異常な筋活動パターンや運動パターンとの関係は不明となっており効果的な運動療法は未解明となっている。本研究の目的は,腰痛者の固有感覚と筋活動パターンや運動パターンとの関係を明らかにし,運動制御能力が低下した腰痛者に対する運動療法を構築し効果を検証することである。本研究により,感覚機能の側面から腰痛者の症状と運動制御が改善でき,腰痛の治療・予防に寄与する運動療法が確立できる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,腰痛者の固有感覚と筋活動パターンとの関係や固有感覚と運動パターンとの関係を明らかにし,運動制御能力が低下した腰痛者に対する運動療法を構築し効果を検証することである。 2023年度は腰部の無意識下の固有感覚機能を評価するための方法を確立するために腰部振動刺激を用いた腰部の固有感覚機能についての信頼性を明らかにした。方法は健常男性20名を対象に閉眼立位の状態で多裂筋、下腿三頭筋にそれぞれ振動刺激を与えた際の閉眼立位時の重心動揺の総軌跡長について日内・日間の信頼性を検討した。結果は多裂筋振動時の日内の級内相関係数0.51~0.64で、日間の相関係数は0.39であった。下腿三頭筋振動時の日内の級内相関係数0.24~0.60で、日間の相関係数は0.62であった。上記の結果はIFOMPT 2024 conferenceにて発表予定となっている。 また上記の信頼性の研究終了後に固有感覚機能と動作時の体幹筋の活動パターンとの関係、腰部の固有感覚機能と下肢運動時の腰椎骨盤の運動パターンとの関係を同時並行して研究を進め、腰痛者と健常者のデータ収集を実施した。現在、データ収集が終了し、腰部の固有感覚機能と下肢運動時の腰椎骨盤の運動パターンとの関係については、解析が終了し、腰痛者では健常者に比べ立位時の腰部の固有感覚の使用率が低下していることが明らかとなった。また腰痛者では健常者に比べ持ち上げ動作時の体幹筋の同時収縮の増加や深部筋の活動が遅延することが明らかとなった。さらに腰部の固有感覚と筋活動パターンに有意な関連があることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度に振動刺激装置の不具合により修理が必要となり遅れていたが、腰部の固有感覚機能と動作時の体幹筋の活動パターンとの関係、腰部の固有感覚機能と下肢運動時の腰椎骨盤の運動パターンとの関係を同時並行して研究を進めていくことで遅れを取り戻すことができている。
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今後の研究の推進方策 |
振動刺激を用いた腰部の固有感覚機能についての信頼性に関する研究成果をIFOMPT 2024 conferenceにて成果発表を行う。また腰部の固有感覚機能と動作時の体幹筋の活動パターンとの関係についての成果を第12回日本運動器理学療法学術集会にて発表する。また論文執筆を行い、論文投稿にて研究成果を公表していく。 腰部の固有感覚機能と下肢運動時の腰椎骨盤の運動パターンとの関係についてのデータ解析を進めていき成果発表を行う。 腰痛患者の固有感覚に対する介入を行い、運動制御に与える効果の検証を進めていく。
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