研究課題/領域番号 |
22K11498
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
近藤 誠 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (50633012)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 運動 / 脳 / 有益効果 |
研究開始時の研究の概要 |
運動は、海馬における神経新生の促進作用や、抗うつ効果、記憶学習能力の向上など、脳に多くの有益効果をもたらすことが報告されている。本研究では、様々な種類の運動によって、情動や認知機能などの脳機能に与える影響はどのように異なるのか検討し、さらにそのメカニズムを詳細に解析する。
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研究実績の概要 |
運動は、動物の脳に対して多くの有益な効果をもたらすことが知られている。これまでに、マウスやラットを用いて多くの研究が行われており、運動した動物の海馬においては神経新生が促進することや、運動によって、うつ病の予防改善効果(抗うつ効果)があること、記憶学習能力が向上することなどが報告されている。本研究では、海馬神経新生の促進効果のような脳の形態に与える影響、および、抗うつ効果や記憶学習能力の向上効果などの情動認知機能をはじめとする脳機能に与える影響は、運動の質や種類によってどのように異なるのか検討し、さらに、その詳細な分子メカニズムについて解析する。今年度は、本研究で用いる、マウスの運動用実験システムを新たに構築した。そして、我々が新たに確立した実験システムを用いて、マウスの運動プログラムを実施し、詳しく検討を行った。まず、海馬の神経新生に関する研究で用いる、組織形態学的解析の方法を検討した。そして、我々の実験システムで運動したマウスの海馬を詳しく解析したところ、運動していないマウスと比較し、海馬神経新生が増加していることを明らかにした。さらに、マウスの行動解析を実施したところ、同様に運動したマウスでは、運動していないマウスと比較し、うつ行動テストにおいて抗うつ効果が得られることを示した。また、運動が情動や認知機能などの脳機能にもたらす影響を調べるために今後必要となる解析方法についての検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新たに構築したマウスの運動用実験システムを用いて、運動プログラムを実施し、海馬の組織形態学的解析や、うつに関する行動解析を進めており、既にデータを得ている。さらに、今後の研究で必要となる解析方法についての検討も実施している。したがって、当初の計画通り、おおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究データおよび成果に基づき、引き続き、当初の計画通り、実験・研究を進めていく。我々が新たに構築したマウスの運動用実験システムを用いて、複数の運動プログラムを実施し、マウスを用いてさらに詳細な脳の組織形態学的解析と行動解析を行い、詳しいメカニズムについての検討を進める。
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