研究課題/領域番号 |
22K11509
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 桐蔭横浜大学 |
研究代表者 |
林田 はるみ 桐蔭横浜大学, スポーツ健康政策学部, 教授 (40460399)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 月経周期 / 酸化ストレス / 抗酸化力 / 女性ホルモン / 鉄代謝 / 女性アスリート / 月経関連症状 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の全体構想は、女性の性周期と運動トレーニングが及ぼす鉄代謝への影響について、女性ホルモン動態と酸化ストレスの側面から明らかにすることである。鉄代謝を調節するホルモンの分泌は女性ホルモンの影響を受けるため、性周期は女性の鉄代謝に影響する可能性がある。一方で運動トレーニングが溶血や炎症を引き起こし、鉄代謝にも影響するが、女性アスリートにおいては月経不順などの健康障害によって、深刻な鉄貯蔵量の低下をきたす可能性がある。そこで本研究は、性周期による安静時の鉄代謝の変動と、運動時の鉄代謝に性周期が及ぼす影響について検討することで、スポーツに取り組む女性の最適な運動方法を提案することを目指す。
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研究実績の概要 |
本課題では、一般女性の性周期に伴う鉄代謝と酸化ストレスの変動と、女性アスリートのホルモン動態および鉄代謝・酸化ストレスの状態について評価を行い、女性の鉄代謝の特徴と運動時の生理応答(パフォーマンスと月経関連症状)について、正常月経を有する一般女性と女性アスリートで比較検討を行うことを目的としている。 日本人の鉄欠乏性貧血の頻度は、閉経前の女性に限れば5人に1人であり、さらに潜在的な鉄欠乏状態については、女性の約半数にも上るとされている。成人女性の場合は、月経により男性よりも鉄欠乏状態になりやすく、また、やせ願望による食事制限などにより鉄不足に陥りやすい。特にアスリートの場合は、トレーニングによる衝撃や筋損傷による溶血も鉄不足を引き起こす要因となる。このように女性アスリートは、潜在的な鉄欠乏状態にある可能性が高いことから、鉄代謝の状態をモニタリングし、不足している場合には適切な対策をとる必要がある。 今年度は、正常月経を有する若年女性の、鉄代謝・酸化ストレス度が性周期によって異なるのかを検討した。健康な女子大学生を対象に、月経周期の4つの時期(月経期、卵胞期、黄体前期、黄体後期)ごとに安静時の血液を採取し、酸化ストレスレベル(d-ROMs)と、鉄代謝指標としてフェリチンを測定した。さらに黄体前期のフェリチンレベルに基づいて鉄欠乏群(<12 ng/mL)と非鉄欠乏群(>12 ng/mL)に分け、酸化ストレスレベルを比較した。その結果、酸化ストレスは月経期に最も高く、その後徐々に低下した。フェリチンレベルは月経周期による変動は認められなかった。黄体前期のフェリチンレベルに基づく比較では、鉄欠乏群は非鉄欠乏群よりも月経期の酸化ストレスが高い傾向が認められたことから、鉄の貯蔵量が少ないほど酸化ストレスが高まる可能性があることを示した。 本研究成果については、国際学会で発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は正常月経を有する若年女性および若年女性アスリートの、鉄代謝・酸化ストレス度が性周期によって異なるのかについての検討を行い、当初の予定通り進めることができた。
以上の理由から「2: おおむね順調に進展している」を選択した。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果については、国際学会において研究成果の発表を行う予定である。さらに、今後は、運動負荷時の鉄代謝・酸化ストレス応答に性周期が及ぼす影響についての検討を継続実施する。
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