研究課題/領域番号 |
22K11522
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
河合 季信 筑波大学, 体育系, 准教授 (50310107)
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研究分担者 |
岡部 文武 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 講師(任期付) (70880368)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | ショートトラック / レース分析 / 失格分析 / スピードスケート / パフォーマンス分析 / バイオメカニクス |
研究開始時の研究の概要 |
ショートトラックスピードスケートは,1周 111.12mという小さなトラックを集団で滑走するため,とくに追い抜きの局面では身体接触 が起きることが多く,接触されたスケーターが体勢を崩したり転倒等につながるような「失 格」行為が頻繁に発生する. 本研究では,ショートトラックスピードスケートにおける「失格発生のメカニズム」,すなわち,失格が1いつ,2どこで,3どのように起こるのかを明らかにすることを目的とする.そのために,競技団体が公開している大会リザルトデータの分析およびDLT法を用いた レースの映像分析を行う.
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研究実績の概要 |
本研究は,ショートトラックスピードスケート競技(以下,「ショートトラック」という)における失格の発生頻度,失格行為が起こりやすいレースの局面,失格が起きる条件などを分析し,ショートトラックにおける失格発生のメカニズムを明らかにすることを目的とするものである. 初年度である令和4(2022)年度および二年目の令和5(2023)年度は,国際スケート連盟 (ISU) が主催する世界選手権,ISUワールドカップなどの国際大会のリザルト(競技結果)を収集 して,失格が発生したレースを抽出し,当該レースの映像を目視してトラック上のどこで当該失格行為が行われたかのデータベースを作成した.また,リザルトには失格の種類は記載されていないことから,ISUが公開している公式映像(YouTubeのISUチャネル)の確認をもとに失格の種類についても記録した. また,最終年度となる令和6(2024)年度に計画している,失格が発生する物理的な条件を明らかにするための測定に向けて,令和5年度は2024年3月にオランダ・ロッテルダムで開催された世界選手権の会場にて,会場内の固定点をレファレンスとして用いてレーザー測量器を使って空間座標を算出し,どれくらいの精度で滑走する選手の位置計測ができるかの検証を行った. 大会期間中のため,キャリブレーションの実施には大きな制限があり,楕円形のトラックの片方の直線部分のみに計測区間を設定することができた.測定されたデータの検証については令和6年度の前半に実施する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
レース中の失格発生数については,ISUのリザルトサイトから取得,整理することができ,失格の発生場所,種類については映像から確認する必要があるので,その場所を特定することが難しかったり,映像そのものを入手できていないケースがいくつかあるものの,データベースとしては構築が進められている. 一方,それらの失格がどのように発生するかについては,試合時の選手の滑走速度や位置関係を定量的に測定する方法がまだ十分に確立できていないので,やや遅れていると評価した.
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今後の研究の推進方策 |
令和6(2024)年度は,最終年度となるので,これまでに構築したデータベースを活用して,ショートトラックにおける失格発生状況をまとめ,論文として発表する. また,進捗状況の中で「やや遅れている」とした失格が発生するメカニズムの解明には,まだ未確定の部分が多い.令和6年度の前半は,2024年3月に実施した測定のデータを分析し,現状で定量的に測定できる方法の精度を検証する.その上で,どの程度メカニズムの説明ができるかを評価しし,研究遂行上の限界を理解したうえで研究を進める.
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