研究課題/領域番号 |
22K11546
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 東洋大学 (2023) 法政大学 (2022) |
研究代表者 |
江田 香織 東洋大学, 健康スポーツ科学部, 准教授 (30612478)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 思春期アスリート / 心理的発達 / 心理サポート / 思春期 / アスリート |
研究開始時の研究の概要 |
諸外国では,ジュニア期から青年期にかけて競技参加に関わる心理的発達プロセスモデルが存在し,選手育成に活かされているが,日本ではアスリートの心理的発達は青年期を中心に研究されており,それ以前の研究はわずかしか存在しない. 申請者は長くアスリートの心理サポートを実践してきたが,そこでは思春期世代のアスリートのサポートが決して少なくないものの,拠り所となる理論や研究が存在せず,手探りで実践せざるを得なかった.そこで本研究では,日本独自のアスリート心理的発達プロセスモデルを構築することを目的とする.
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研究実績の概要 |
本研究者は長くアスリートの心理サポートを実践してきたが,そこでは思春期世代のアスリートのサポートが決して少なくないものの,拠り所となる理論や研究が存在せず,手探りで実践せざるを得なかった.そこで本研究では,日本独自のアスリート心理的発達プロセスモデルを構築することを目的とした. 本年度は,昨年度から実施してきた思春期アスリート (12歳~18歳)に対して実施してきた投映法検査 (バウムテスト)を分析し,彼らの心理的発達プロセスを明らかにすること,およびこれまでのサポート記録を分析し,相談内容とバウムテストの考察をまとめ、日本心理臨床学会第42回大会にて自主シンポジウムを開催して発表した. ここでは,思春期アスリートに対して,定期的に実施してきたバウムテストを中心に,彼らの心理的発達に影響を与えている可能性の高い4つの観点が示唆された.1.競技及び生活環境が心理的発達に及ぼす影響,2.大人からの管理体制が心理的発達に及ぼす影響,3.勝利至上主義的雰囲気が心理的発達に及ぼす影響,4.競技環境に適応しようとする心理的傾向といった4つの観点である. これらの4つの観点はバウムテストにおいて顕著であった特徴であるが,学会発表の考察においては,これらの観点から相談記録を振り返ることによって,アスリートが意識的に言語化することが難しい心理状態についても理解が進むのではないかといった議論も展開された.今後,思春期アスリートの心理支援において,この観点を活用して支援していくことが課題であると考えている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は上述のように定期的に実施してきた投映法および心理相談を分析することにより,思春期アスリートの心理的発達過程を明らかにするとともに,思春期からトップアスリートとして活躍していた現在成人しているアスリートの思春期時代を回顧的に調査するインタビュー調査によって彼らの心理的発達過程を明らかにする.現在前者が実施済みであり,次年度後者に取り組むための準備を進めている.
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今後の研究の推進方策 |
上述のように,思春期からトップアスリートとして活躍していたアスリートにインタビュー調査を実施し、思春期年代の体験を回顧的に振り返るインタビューを実施し,その内容をまとめて投稿する予定である。
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