研究課題/領域番号 |
22K11551
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
速水 達也 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 准教授 (50551123)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | グレーディング / 筋活動 / 運動感覚 / 両側性機能低下 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、対象者が片側での筋出力を主観的に段階づけて発揮(グレーディング)する際、対側同一筋の筋出力が変化するとその正確性に変化があるかどうか明らかにするとともに、その際の中枢神経機構の働きを解明する。 将来的には、体育・スポーツの指導場面における種々の運動形態(単関節運動から全身運動、競技特異的動作など)に応じた運動強度の呈示に関して、効果的且つ合目的な方法を確立するための実践研究へと発展させる。さらに、本研究で得られた知見が、誤った指導方法について運動強度の面から証拠を示すために必要な基礎資料となることを目的とする。
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研究実績の概要 |
今年度はまず、昨年度に引き続き片側でのグレーディング課題時における主働筋および拮抗筋の筋活動様相の変化について検証した。上肢と下肢についてそれぞれ当尺性収縮力発揮を行った。測定条件は、目標筋出力3種類(最大随意収縮力: MVCの30%、50%、70%)とした。視覚フィードバックは行わず、対象者は自身の筋出力に対して主観的に知覚した変化を参照して筋出力発揮を行った。得られたデータから、グレーディングの正確性を定量化するために、対象者が発揮した力を測定し、目標強度に対する誤差を算出した。その結果、上肢、下肢ともに段階つけた筋出力ができることが明らかとなった。また、筋活動様相については、運動強度が高いほど主働筋の筋活動量に対する拮抗筋の筋活動量は相対的に低くなっていた。 次いで、片側で筋出力を多段階に設定した際、対側でのグレーディングに変化が生じるかどうかについて検証を行った。片側での筋出力は、0%、10%、30%、50%、70%(MVC)の5段階とし、対側でのグレーディングは前述の3段階とした。これを上肢(肘関節屈曲/伸展)および下肢(足関節底屈/背屈)についてそれぞれ実施した。その結果、上肢と下肢とで異なる変化様相が認められた。具体的には、上肢においては片側で筋出力が大きいほど対側でのグレーディングの正確性が低下し、下肢ではグレーディングの正確性に変化が認められなかった。なお、上肢、下肢ともに運動方向が結果に及ぼす影響は認められなかった。筋活動様相については分析中であるが、片側の筋活動量の変化と対側同一筋の筋活動量に対応関係がある可能性が考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度に新型コロナウィルス感染症の影響で実験遂行が滞ることがあり、今年度は昨年度予定していた不足分に対して取り組むことから始まった。そのため、当初計画からやや遅れていると判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、グレーディングの正確性が最も高くなると考えられる条件を選定するとともに、最も正確性が低くなる条件との比較を詳細に行う。また、大脳皮質脳血流量の変化についても検証を実施する。さらに、これまでの実験結果についてサンプル数を増やし、結果の妥当性を高めるようにする。
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