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運動によるアレルギー予防効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K11579
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59020:スポーツ科学関連
研究機関東北学院大学

研究代表者

坂本 譲  東北学院大学, 人間科学部, 教授 (30316434)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード自発走運動 / アレルギー / 好塩基球 / サイトカイン産生 / 免疫制御受容体 / Th2免疫応答 / 運動 / サイトカイン
研究開始時の研究の概要

本研究は運動によるアレルギー予防効果について検討するため、アレルギー炎症や寄生虫感染防御等のTh2免疫応答に深く関与する好塩基球(Bs)に注目し、運動によるBsの分化やサイトカイン産生能などの機能制御とその分子基盤を明らかにすること、さらに運動によるBsを介したアレルギーの制御について検討することを目的とする。Bsは獲得免疫の誘導だけでなく、アレルギー炎症の制御、さらに自然免疫応答への関与など生体内でのユニークな役割が明らかとなっている。本研究成果は、これまで明らかにされていない運動によるBs制御とアレルギー予防効果について新規の情報をもたらし、運動による健康増進に寄与するものと考えている。

研究実績の概要

本研究は運動によるアレルギー予防効果について検討するため、アレルギー炎症や寄生虫感染防御等のTh2免疫応答に深く関与する好塩基球(Bs)に注目し、運動によるBsの分化やサイトカイン産生能などの機能制御とその分子基盤を明らかにすること、さらに運動によるBsを介したアレルギーの制御について検討することを目的とした。本研究は運動によるアレルギー予防効果を検討するため、個体レベルと細胞レベルでの検討を同時並行して進める計画とし、計画を遂行するにあたりこれまでに以下の実験を実施した。
1)運動(一過性、長期継続)がBsに及ぼす影響の探索として、C57BL/6野生型(B6)およびTh2免疫偏向モデルマウス(B6.Pirb-KO)に対し、回転ケージを用いた長期の自発走運動を行わせ、運動の影響を検討した。また運動実施期間終了後に対象動物より血清を採取し、血中抗体価およびBsの分化増殖、サイトカイン産生をフローサイトメトリー(FCM)解析により検討した。その結果、これまでの予備検討結果と同様に両者の運動量に差異を確認した。またTh2免疫応答に影響を及ぼすサイトカイン産生の運動実施前後の変動に差異が観察された。
2)運動がBsの機能変化に及ぼす影響の探索として、自発走運動期間終了前後のマウスから骨髄、脾臓採取後に局在細胞を分離回収し、FCM解析による検討を行った。その結果、骨髄と脾臓では局在するBsに自発走運動が及ぼす影響に差異が観察された。また骨髄と脾臓ではBsの活性化状態に差異があることが知られており、これらの細胞の状態が運動に対する感受性の差異にどの様に影響するのか興味深い知見である。さらにBsへの運動による影響と同様に、骨髄および脾臓に局在する自然リンパ球においても差異が観察されていることから、これら結果は、運動がBsを介してアレルギー応答に関与する可能性を示唆するものであると考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は運動によるアレルギー予防効果を検討するため、個体レベルと細胞レベルでの検討を同時並行して進める計画である。当初予定していた個体レベルでの研究計画が順調に進展したこと、また個体レベルでの解析からある程度検討予定の分子の絞り込みが進んだことから、我々の注目する組織局在細胞の機能制御に関与する分子の遺伝子発現解析に移行する予定で遺伝子解析装置の準備を進めたものの、勤務先のキャンパス移転による実験室の移転・引っ越しに起因する実験室および解析機器セットアップへの影響から、当初予定した遺伝子発現解析を進めることが出来なかったが,本年度はその遅れていた部分を進展させ前年度予定していた実験の遅れを取り戻しつつあることから。

今後の研究の推進方策

本研究では、①運動によるアレルギー予防効果の検討、②運動によるBsの分化や機能の制御の検討について、誘導性アレルギーマウスモデルを用いて運動による病態発症の変化についての検討と運動による好塩基球(Bs)の分化や増殖、サイトカイン産生などの機能面からの検討を行い、運動によるBsを介したアレルギーの予防効果について個体レベルと細胞レベルの両面から明らかにする計画である。以下、今後予定する具体的な研究計画を示す。
1)引き続きBsの機能制御に関わる免疫制御受容体の発現探索とシグナル解析として、IL-3及びIgE抗原刺激に対してBsに発現するFc受容体、Ig様受容体など先行研究をもとに予想される活性化型および抑制型免疫制御受容体及び関連制御分子の探索及びBsに発現するPRRを介した制御シグナルの解析を遺伝子発現解析およびフローサイトメトリー解析、ウェスタンブロット解析にて行い、運動によるBsの機能変化と関与する分子群を検証する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 運動によるアレルギー予防効果の検討 -好塩基球によるTh2免疫制御の観点から-2023

    • 著者名/発表者名
      坂本譲
    • 雑誌名

      アレルギーの臨床

      巻: 43 ページ: 72-75

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Myeloid immune checkpoint ILT3/LILRB4/gp49B can co-tether fibronectin with integrin on macrophages2022

    • 著者名/発表者名
      Itoi So、Takahashi Naoyuki、Saito Haruka、Miyata Yusuke、Su Mei-Tzu、Kezuka Dai、Itagaki Fumika、Endo Shota、Fujii Hiroshi、Harigae Hideo、Sakamoto Yuzuru、Takai Toshiyuki
    • 雑誌名

      International Immunology

      巻: 34 号: 8 ページ: 435-444

    • DOI

      10.1093/intimm/dxac023

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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