研究課題/領域番号 |
22K11582
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
田中 重陽 国士舘大学, 政経学部, 教授 (70541001)
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研究分担者 |
平塚 和也 立命館大学, 共通教育推進機構, 嘱託講師 (40792213)
船渡 和男 国士舘大学, 体育学部, 特別任用教授 (60181442)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | MCセンサー / 筋疲労 / 回復過程 / 筋・腱の機能評価法 / 筋・腱 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、Muscle Contraction Sensor(MCセンサー)法を用いて、スポーツ競技者の筋疲労前後およびその回復過程における筋・腱の機能評価法の確立を目指す。MCセンサー法は、筋および腱などの特定部位の皮膚表面に凸状のチップを取り付けたセンサーを貼付することで、静的筋力発揮中や動的運動中の活動動態をダイレクトに計測することができる。本研究を遂行することで、筋疲労時およびその回復過程、等、あらゆる条件下における筋・腱の活動動態を客観的に評価し、スポーツ競技者のトレーニング、障害予防、リハビリテーション等の臨床現場で活用可能な筋・腱のコンディションチェックに有用な情報を得る。
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研究実績の概要 |
筋及び腱の活動動態を評価することが可能なMuscle Contraction Sensor(MCセンサー)法は、非侵襲的かつ簡便であり、静的筋力発揮中だけでなく動的運動中でも特定部位の活動動態をダイレクトに計測できるメリットを有している。そのため、スポーツ競技者のトレーニング、コンディショニング、障害予防やリハビリテーション等の臨床現場で活用できる可能性がある。本研究では、スポーツ競技者の筋疲労前後およびその回復過程における筋・腱の機能評価法を確立することを目的としている。 初年度は、MCセンサー法を用いて、連続的な筋力発揮課題による筋力低下状態における膝関節伸展筋群の活動動態と、膝伸展筋力発揮中における内側広筋と外側広筋の相互作用について検討した。主な結果として、連続的な筋力発揮課題により筋力は10%程度低下した。筋電図法で評価した筋活動量は、連続的な筋力発揮課題前に対して後で高値を示したのに対して、MCセンサー法で計測した形状変化量は、トルク強度30%以上で連続的な筋力発揮課題後が前よりも有意に低値を示した。これらの結果は、筋力低下時における筋機能の評価は、生理学的観点(筋電図法)と力学的な観点(MCセンサー法)で異なる評価となることを示すものである。一方で、内側広筋と外側広筋の相互作用は、連続的な筋力発揮課題前後で変化は認められなかった。 また、MCセンサー法、筋電図法及び床反力計の同期システムを構築し、動的運動中の筋・腱の活動動態を評価した。動的運動はペダリング運動及びスクワット動作とし、動作中の下肢筋群の活動動態を評価した。その結果、両運動共に、負荷の増大に伴い形状変化量の最大値や最大値の出現するタイミングなどが異なることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は、動的運動中の筋・腱の活動動態とその関係性について検証するための環境整備と予備実験を実施した。環境整備としては、MCセンサー法と筋電図法及び床反力計の同期システムを構築し、得られるデータの妥当性を検証した。予備実験としては、将来的に筋疲労時の筋・腱の活動動態を評価するために、連続的な筋力発揮前後におけるの筋・腱の活動動態の評価と、動的運動中(ペダリング運動とスクワット動作)の筋及び腱の活動動態を評価した。
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今後の研究の推進方策 |
2年度は、初年度に引き続き、動的運動中の筋・腱の活動動態とその関係性についてデータ数を増やし検証していく。また、連続的な筋力発揮を行わせ、筋力低下状態における筋及び腱の活動動態を評価するとともに、その回復過程についても評価していく予定である。さらに、ペダリング運動やスクワット動作については、身体各関節の角度や運動速度を評価する必要があるため、動作解析システムを導入する。それらの環境整備も進めていく予定である。
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