研究課題/領域番号 |
22K11606
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
青山 敏之 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 准教授 (30516571)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | イップス / 野球 / 筋電図 / 筋シナジー解析 / クラスター解析 / 送球イップス / 筋シナジー / 動作解析 / スポーツ / 脳活動 / 筋活動 |
研究開始時の研究の概要 |
スポーツ選手に高頻度で生じる運動障害である「イップス」は,運動スキルの低下を招いた結果として,そのキャリアに深刻な影響を与える。しかしながら,イップスの症状や病態は十分明らかにされておらず,有効な介入法は存在しない。したがって,本研究では,運動学的手法,神経生理学的手法を用いることでイップスの症状や病態を分類する手法の確立し,その分類に基づいた治療法を考案することを目的とする。
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研究実績の概要 |
イップスとは,スポーツ場面において心理的,あるいは神経学的因子によって生じる自動的かつ協調的な運動障害を指す。ゴルフやテニス,弓道,野球など様々なスポーツで生じ,運動パフォーマンスの低下を招いた結果として,そのキャリアに深刻な影響を与える。その発症頻度はスポーツにより異なるが,28%から54%と非常に高頻度であり,その予防や治療の確立は急務である。よって,本研究では,イップスの神経生理学的・運動学的特徴に基づいた分類を確立することによって,イップスの予防や治療法に寄与する理論的根拠を得ることを目的とした。 10名のコントロール群と12名のイップス群で構成される23名の大学野球選手を対象とした。上肢13筋から全力投球中の筋活動を記録した。イップスの症状を有する野球選手に特有の筋活動を特定するために,筋シナジー解析とクラスター解析を行った。結果的に,群間の比較ではイップス群に特有の筋シナジーは同定されなかった。しかしながら,投球動作中にイップス特有の不随意運動が再現された選手においては,個人差の検定によりコントロール群とは明らかに異なる特異的な筋活動パターンが同定された。さらに,この筋活動パターンはそれらの選手が呈する自覚症状を裏付けるものであった。これらの結果から,イップスの症状が再現される状況では,筋シナジー解析を用いることによってその症状の運動学的特徴を分析可能であることが示唆された。このことは,イップスの症状を軽減させる運動療法を含む治療的介入を確立するための基礎的知見として有用である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の前半部分はすでに終了し,研究成果の発表も進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
研究の前半部分である運動学的分析は終了し,今後,神経生理学的分析を進める予定である。
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