研究課題/領域番号 |
22K11608
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
枝 伸彦 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50711181)
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研究分担者 |
清水 和弘 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ研究部, 先任研究員 (00508286)
赤間 高雄 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (60212411)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 運動 / 皮膚 / 日焼け / 紫外線 / パフォーマンス / リカバリー / クライオセラピー / スポーツ |
研究開始時の研究の概要 |
紫外線暴露は皮膚の炎症、免疫機能低下、酸化ストレスなどの急性障害を引き起こし、特に屋外での高強度運動時には、これらの反応が相加的もしくは相乗的に作用する危険性がある。これらの急性障害は、アスリートのコンディショニングやリカバリー、パフォーマンスに悪影響を及ぼすことが先行研究で示されており、スポーツ現場における日焼け対策は重要な意義があると推察される。本研究の目的は、屋外での紫外線暴露がその後の運動パフォーマンスやリカバリーに及ぼす影響を明らかにすることである。本研究によって、屋外競技を行うアスリートの日焼け対策の必要性と適切な対策法を提案することができると期待される。
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研究実績の概要 |
過度な日焼けによる急性障害は、スポーツ競技者のコンディショニングやリカバリー、パフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性がある一方で、適度な日焼けは心身にとってメリットに働くことも示されており、日焼けと運動パフォーマンスの関係は未だに明らかになっていない。そこで、今年度は日焼けによる運動パフォーマンスへの影響を検討するために、タンニングマシンを用いたクロスオーバー試験を実施した。対象者は事前に紫外線最小紅班線量(Minimal Erythema Dose: MED)を測定し、1MEDの紫外線暴露を行う試行と紫外線暴露を行わずに安静にする試行の2試行をランダムな順番で実施した。紫外線暴露は、タンニングマシン(SUN SHOWER 28V, 株式会社サンライズジャパン)を用いて、日本セーフティ・タンニング協会の安全基準を遵守して行った。紫外線暴露は、UV保護ゴーグルを装着し、水着着用の状態で行い、測定は紫外線暴露(安静)前と紫外線暴露(安静)の6時間後の2回行った。測定項目は、メラニン、紅斑、唾液中の分泌型免疫グロブリンA、コルチゾール、テストステロン、尿中8-OHdG、主観的筋痛疲労感、運動パフォーマンスとした。運動パフォーマンスの評価については、スクワットジャンプ、カウンタームーブメントジャンプ、リバウンドジャンプ、全身反応時間、ステッピング、Tテスト、Yテスト、ウィンゲートテストを測定した。現時点ではまだ3名しか測定を完了していないが、リバウンドジャンプやウィンゲートテストのピークパワーにおいて、紫外線暴露試行と安静試行で異なった傾向がみられているため、今後さらに詳細に検証を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、タンニングマシンを用いた日焼け後の運動パフォーマンスへの影響の検討を始めたが、タンニングマシンの導入準備や対象者との日程調整に時間を要したため、やや進捗が遅れている。現時点で8名の対象者から同意を得ており、3名の測定が完了しているため、引き続き測定を進めていく予定である。また、全身低温療法を用いた日焼け後のリカバリーに関する研究も次年度から本格的に実施するため、測定機器や設置場所などの準備や調整を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
まずは、今年度進めてきたタンニングマシンを用いた日焼け後の運動パフォーマンスに関する研究について、残りの対象者の測定を実施して、研究を完遂させる。次年度の夏季には、全身低温療法の装置を導入して、日焼け後のリカバリーに関する研究を遂行する予定である。
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