研究課題/領域番号 |
22K11609
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
八巻 明子 杏林大学, 保健学部, 准教授 (40296546)
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研究分担者 |
柴田 茂貴 杏林大学, 保健学部, 教授 (90636474)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 有酸素運動 / 酸化ストレス / 抗酸化能力 / 運動負荷 |
研究開始時の研究の概要 |
有酸素運動は身体において、様々な健康増進効果がある。一方で、副産物として活性酸素が産生され、酸化ストレスを引きおこす。そのため抗酸化物質の摂取が酸化ストレスを軽減するとされてきた。また、生体には運動によって生じた酸化ストレスから組織を保護する抗酸化機能が備わっており、生活習慣病の予防に寄与している。一方、抗酸化物質の過剰摂取は、抗酸化活性から得られる様々な効果を打ち消されてしまう。そのため有酸素運動前に抗酸化物質を摂取することに関しては“必要と不必要”の二元論での議論となっている。本研究は有酸素運動による最大限の運動効果を得るために、酸化ストレスに対する適切な抗酸化物質の摂取量を明らかにする。
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研究実績の概要 |
有酸素運動は身体において、生活習慣病である糖尿病やメタボリックシンドロームの予防など、疾患リスクを減少させる健康増進効果など示唆されている。一方で、活性酸素が産生され、組織に酸化的損傷や炎症(酸化ストレス)を引きおこすことも知られている。そのためもともと備わっている内因性抗酸化能力を活性化させることと併せて、外因性の抗酸化物質を摂取することで、運動の酸化ストレスを軽減することが推奨されてきた。しかし、外因性の抗酸化物質の過剰摂取は、酸化ストレスに対して生じた抗酸化活性から得られる様々な効果を打ち消してしまう可能性が示されている。 本研究は運動負荷依存性に適切な抗酸化物質の摂取量が存在すると仮説を立て、有酸素運動による最大限の運動効果を得るために、酸化ストレスに対する適切な抗酸化物質の摂取量を明らかにすることを目的としている。 Wistarラットを対象に、運動を実施しない群(SED群)と運動を実施する群(TR群)に分類し、さらにTR群は、通常餌群(TR+N群)、通常餌より外因性抗酸化物質であるVitE(VE)を多く含む中容量VE餌群(TR+VE-M群)、高容量VE餌群(TR+VE-H群)に分類した。運動はトレッドミルにて低負荷運動(90分/週)と高負荷運動(300分/週)を各々4週間の合計8週間運動を実施した。 現在、対象のラットに採血を実施し、酸化ストレスを示すd-ROMと抗酸化能力を示すBAPの測定が終了した。 結果は、酸化ストレスを示すd-ROMは運動負荷依存的に上昇した。抗酸化能力を示すBAPは、全ての群で低負荷運動後、一時的に抗酸化能力が低い値またはその傾向があった。その後、高負荷運動後では、TR+VE-M群と、TR+VE-H群において低負荷運動後と比較し、抗酸化能力が有意に高い値を示したが、TR+N群では、低負荷運動後と高負荷運動後の比較に差はなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
測定手技の再現性を確立させるまでに時間がかかっているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後はリアルタイムPCRやタンパク発現など生化学的な測定項目を追加し、実験を遂行していく。 測定手技の安定化をなるべく早く確立できるよう、各種の専門家へご助言をいただきながらすすめていく。
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